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 新型コロナウイルスの感染や重症化を予防するワクチンの治験が月内にも、国内で始まる。開発メーカーは治験の結果を待たず、早くも量産体制の準備を始め、政府も支援に乗り出した。国内外で競争が激しくなる中、実用化の見通しが立つ前から量産体制を確立しようとする異例の動きだ。

 治験を始める大阪大発の創薬ベンチャー「アンジェス」は、開発成功の先を見据え、治験開始前からスピード重視で量産に向けた動きを加速させている。

 阪大などと共同でウイルスの遺伝情報を使う「DNAワクチン」というタイプのワクチン開発をめざす。大阪市立大学病院での審査が承認され、治験を受ける人の最初の登録が30日にも始まる見通しだ。安全性と有効性が確認されれば、多くの人が使えるワクチンとして認められる。年度内に約20万人分を製造することを見込む。アンジェスの創業者、森下竜一・阪大教授は6月上旬、公明党の国会議員が集まった東京都内の会合で「大型のタンクさえ見つかれば、1千万人分でもつくることができる」と力説した。

 ワクチンは新しい技術を使う。量産には大腸菌を使って培養する特殊なタンクが必要になる。同社は製造工場を持っておらず、ワクチン製造は、試薬大手「タカラバイオ」(滋賀県)が担う。だが、それでも量産するには十分ではなく、製造過程の一部を、ガラス大手「AGC」(東京)の子会社で、薬の原材料の製造を手がける「AGCバイオロジクス」(米国)に委託することにした。世界各地にタンクを備えた工場を持つ同社は、アンジェスだけでなく、欧米の2社からも委託を受けたという。

培養タンク、世界で取り合いに

 バイオ医薬品の開発支援をするファーマトリエ(大津市)の岡村元義社長は「製薬関連の企業にとって新型コロナのワクチン開発に大きなビジネスチャンスがあるのは間違いない」と話す。ただ、設備や人材、ノウハウなどの面から国内でたくさんつくれるところはほとんどないという。

 大きなタンクがある工場は世界…

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