大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の増加が、今年1~4月の東京周辺では鈍っていた。温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の観測によるもので、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発表した。新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞が原因とみられる。
現在、大気中のCO2濃度は410ppm(0・041%)程度。植物の光合成や呼吸の影響で季節変動を繰り返しながら、長期的には年に2ppmの割合で増えている。この傾向は人間活動の影響と考えられている。
4月は増加が多い月で、いぶきの観測では2016年は東京周辺で約8ppm増えていた。しかし今年は約3ppmと半分以下。16~19年4月の平均と今年4月を比べても同様の傾向だった。1~3月で同じ比較をしても同様の傾向だった。JAXAは、外出自粛などによる社会活動や経済活動の停滞が影響した可能性があるとみている。北京やニューヨークといった世界の大都市でも似た傾向が見られた。
JAXA第一宇宙技術部門の…
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