大木理恵子
水揚げされたばかりのその姿は、よく見ると色彩豊かだ。褐色と思い込んでいたが、尾の先は赤、青、黄色のグラデーション。木箱の中で盛んに足を動かし、時々、水を散らして跳ね上がる。
夜明けの熊本県天草市。有明海に面した作業場でクルマエビの出荷作業を見た。養殖業に携わり半世紀の「海老(えび)の宮川」は東京、大阪など全国各地に発送する。生きた状態で届けようと、飛行機の便に間に合わせるには作業はスピードが命だ。
えさのコノシロを入れたかごを前夜のうちにいけす(養殖池)に沈め、夜行性のエビが入ったところで朝に揚げる。仕分け作業に支障が出ないように、いけすより低温の水槽に段階的に移してエビの動きを鈍らせる。この日の仕分け用水槽の温度は12~13度。輸送に耐えられるものを見極め、重さごとに選別するのだが、これがほとんど神業なのだ。
作業員は体長15~20センチ…
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。
残り:1391文字/全文:1754文字
【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら
速報・新着ニュース
あわせて読みたい
PR注目情報
メール送信に際しては、連絡先の住所・電話番号を明記ください。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。