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 群馬と栃木の県境にある関東以北の最高峰・日光白根山(2578メートル)の弥陀(みだ)ケ池近くの斜面で26日、盗掘やシカの食害で壊滅的な被害を受けたシラネアオイの復元作業が行われた。ふもとの群馬県片品村の住民らでつくる「シラネアオイを守る会」(千明勉会長)のメンバーらが育てた苗を、県立尾瀬高校の生徒が現地に運んで植えた。

 シラネアオイは、薄紫色のがくが、かれんな花のように見える。この日は、尾瀬高自然環境科の生徒21人が雨の中、苗を入れたバケツを持って山道を登った。かつての群生地に着くと、生徒たちは他の花を踏まないよう気を付けながら斜面に入り移植した。小島凜(りん)さん(2年)は「まだシラネアオイが少ない現状がわかった。植えた苗が根付いて花が咲いてほしい」。

 シラネアオイは30年ほど前に急速に減少。シカの侵入を防ぐ電気柵や、20年以上続く移植作業で徐々に復元されてきたが、生徒たちの指導に当たった環境省自然公園指導員の杉原勇逸(68)さんは「まだ道半ばです」と話した。(遠藤雄二)