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 7月5日投開票の東京都知事選は28日、選挙戦最後の日曜日を迎えた。新型コロナウイルスの影響が収まらない中、候補者たちは、街頭演説やライブ配信で支持を呼びかけた。終盤戦に向けて、主要候補5人はこの日、何を重視して、どんな訴えをしたのか。

山本太郎氏

 「都民の生活を底上げする」。れいわ新選組代表の山本太郎氏(45)は午後、渋谷駅前で事前告知をしない「ゲリラ街宣」に臨んだ。約1時間の演説の大半を新型コロナ関連の話に充てた。コロナ禍で仕事や家を失った人々と出会った経験を語った。都債発行で15兆円の財源を捻出して都民一律10万円を給付し、事業者にも補償するなどコロナ対策の公約を説明した。

 山本氏は「コロナは多くの方にとって『自分事』で政治への関心も高まっている」。陣営は終盤へ向け、支援者によるビラ配布などにも力を入れるという。

小池百合子氏

 現職の小池百合子氏(67)は午後3時すぎにフェイスブックのライブ配信で防災をテーマに語った。小池氏は、新型コロナ対策を考慮した避難所づくりに触れ、「避難者同士のソーシャルディスタンスを保つとなると、避難所の面積が足りなくなる。避難先の拡大も図っていく。避難所の確保を支援することが都の役目」と語った。

 夕方には女子大学生とのテレビ会議での対話集会を中継し、「女性初の都知事として、さらに女性が輝ける東京にしたい」と強調した。今後も街頭には出ず、オンライン選挙を続ける。

宇都宮健児氏

 午後に銀座でマイクを握った元日弁連会長の宇都宮健児氏(73)。演説で最も時間を割いたのが新型コロナ対策だ。

 宇都宮氏は「保健所や都立・公社病院を充実強化し、PCR検査体制の抜本的な強化が必要。(営業)自粛に伴う補償を徹底する」と強調。財源については「条例を改正すれば9千億円近くある(既存の)基金を使える。道路の予算も回す」とし、「約3兆円規模のコロナ対策の基金ができる」と訴えた。支援する立憲民主、共産、社民3党の党首に加え、野田佳彦前首相も応援に駆けつけた。

小野泰輔氏

 元熊本県副知事の小野泰輔氏(46)は新宿区で重点的に街頭演説した。午後4時すぎにマイクを握った歌舞伎町では演説時間の8割近くをコロナ禍の経済対策に割いた。「経済活動の回復が他の道府県よりもかなり遅れている。油断してはいけないが、データを基に客観的に対策していくことも大事」と訴えた。副知事として遭遇した2016年の熊本地震に触れ、「観光客が全然来なくなり、消費を促進する政策を実行した」ともアピールした。

 小野氏は「声をかけられる機会も増え、認知されてきた」と手応えを話す。

立花孝志氏

 NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52)は、新宿駅西口で街頭演説した。来夏の東京五輪・パラリンピックの開催延期と、新型コロナ対策に多くの時間を割いた。

 五輪・パラについては「4年後のパリも準備が遅れている。東京大会も含め、すべての五輪を2年後に移すのが一番合理的だ」と述べ、22年開催を主張した。新型コロナ対策では、「出た損害には規模に見合った補償をする。第2波が来ても、自粛していただく方と、そうじゃない方を明確に線引きして、経済を止めない」と訴えた。