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 夏の高校野球選手権大会に代わる夏季北海道大会に向けて、道内ではこの週末に各地で練習試合が行われた。甲子園がない異例の夏になったが、選手たちは新たな目標を見据え、数少ない実戦を大切に準備を進めている。応援する生徒や地元の人たちも、久しぶりの球音に胸を躍らせていた。

球音・吹奏楽 歓喜響く 浦河―鵡川

 浦河(北海道浦河町)の野球グラウンドでは27日、浦河と鵡川の練習試合が行われた。野球部を応援しようと両校の吹奏楽団員計44人も応援に駆けつけた。

 午前10時、曇天のなか試合が始まると、右翼側と左翼側に分かれた鵡川と浦河の吹奏楽団からファンファーレが鳴り響いた。その音を聞いて、グラウンド近くを通りかかった人は足を止め、沿道からは「待っていました」と歓声があがった。

 白球を追う選手のひたむきなプレーと吹奏楽の明るい音色が、地元の人たちを魅了。試合は両チームに本塁打が出るなど接戦となったが、7回裏に鵡川が突き放し4―2で勝利した。

 夏季大会は新型コロナウイルス対策で無観客試合となるため、吹奏楽による応援はできない。今回の応援は、浦河の吹奏楽局の3年生が「練習試合でいいから、野球部を応援させてほしい」と野球部へ提案したことがきっかけだった。鵡川も同じ思いで、学校側は楽器の距離を離すことを条件に両校の参加を認めた。

 鵡川の鈴木楓香さん(3年)は「夏に応援できなくて正直悔しい。だからこそ、今日応援できたことは当たり前じゃなくて、貴重な一日だった」と話した。

 浦河の山田陽斗主将(同)は「この試合を実現させるために色々な人が関わってくれた」と感謝の気持ちで打席に立った。快音を響かせることはできなかったが、「コロナで部活を引退した人もいる。応援があって野球ができていることに感謝し、夏の大会に挑みたい」と話した。(原田達矢)

待望の選抜校対決 白樺学園―帯広農

 今春の選抜大会に出場予定だった白樺学園と帯広農は28日、北海道芽室町の白樺学園のグラウンドで練習試合を行った。試合は白樺学園が9―0で勝利した。

 選抜大会の中止が決まってから、2校の練習試合の話は何度か持ち上がっていたが、感染拡大の影響で延期が続き、今回ようやく実現に至ったという。

 試合では白樺学園のエース片山楽生投手(3年)が3回を無失点、打っては先制の本塁打を放つなど活躍した。試合後は「(帯広農は)他のチームより意識してしまう相手。絶対に打たれたくなかった」と振り返った。帯広農の井村塁主将(同)は「まだまだミスばかり。ベンチの声など相手を見習っていきたい」と話した。

 両校は来月からの夏季大会のほか、8月に甲子園球場で行われる交流試合にも出場する。(前田健汰)