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 農業が盛んな愛知県田原市で、かき入れ時を迎えているメロンの観光農園にいつもの活気がない。新型コロナウイルスの影響で激減した団体客が、十分に戻っていないためだ。市内の道の駅が販路拡大に協力するほか、飲食店で需要を喚起するスタンプラリーが始まるなど、基幹産業を守るため地域ぐるみの取り組みが始まった。

 「例年ならこの時期、1日に20~30台の大型バスが乗り入れるが、今は1~2台が来るかどうか」。今月下旬、メロン狩りを売りにする観光農園の女性従業員は嘆いた。

 外出の自粛を求める国の緊急事態宣言に続き、県独自の宣言も解除されて1カ月になるが、名古屋方面などから大型バスで来る頼みの団体観光客が、それほど戻っていないという。

 ツアーバスは減便となり、運行する場合も「3密」の回避など感染対策が求められ、約40人乗りのバスの定員を半減させるなど対応に腐心している。

 日々の現金収入を失った観光農園側に、地元の道の駅「田原めっくんはうす」が手を差し伸べ、農産物コーナーでメロンを販売できるようにした。数百玉を大量に買い取り、価格は1玉1200~1400円ほどと割安。道の駅の前沢三郎さん(80)は「1日に100個ほど売れる。『甘くておいしい』と人気です」と太鼓判を押す。

 市内の観光振興を後押しする団体「渥美半島観光ビューロー」は7月4日~9月27日、観光農園のほか、飲食店など26カ所でメロンを使った料理を食べたり、商品を買ったりしてスタンプを集めると、メロン1玉やメロン菓子などが当たるキャンペーンを初めて企画する。個人客に狙いを定めた仕掛けづくりで、担当者は「ぜひ足を運んで」とPRする。ビューロー(0531・23・3516)。

 蔵王山展望台のカフェでは今月26日から、糖度が高く香りが強い地元産タカミメロンを使った毎年好評の「メロンシャーベット」の販売が始まった。価格は1個300円(税込み)。7月6日の「メロンの日」には、購入客に1口サイズのカットメロンを進呈する。(床並浩一)