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 愛知県内でブドウ産出額1位を誇る大府市で、ブドウの直売所がオープンし始めた。30カ所を超える直売所は、市の「顔」だ。市は特産品を守るため、直売所の新型コロナウイルス防止策を支援している。

 知多半島道路・大府東海インターチェンジ近くの「あさだフルーツガーデン」。今季開店初日の6月27日、大勢の客が車で訪れ、皮ごと食べられる黄緑色のシャインマスカットや、大粒で黒紫色のピオーネを次々買い求めていた。

 昨年と違って店先に消毒液が置かれ、商品棚には透明のシートが張られた。かつては房からこぼれたブドウの実を手に取って試食できたが、店員が客の求めに応じてパックを差し出す形に改められた。宅配便の送り状の記入台は、離して設置された。

 3年前から利用しているという市内の会社員竹内哲也さん(43)と妻の朱里(しゅり)さん(42)は「コロナ対策をしていて、安心感がありますね」と話した。

 直売所を長年運営する浅田明彦(はるひこ)さん(76)は、店開きにマスクを着けるのは初めて。「コロナの影響でお客さんが減ると思いましたが、ひっきりなしに来てくれて感謝しています」と喜んだ。9月下旬まで約20種類のブドウを売る予定だ。

 大府市内にはブドウに加え、ナシやイチゴ、トマトなどを売る直売所が約60カ所ある。そこで市は、直売所向けのコロナ対策マニュアルを作って周知に努めている。店員の毎朝の体調管理や手指の消毒、店内での混雑回避、不特定多数の人が商品に触れない陳列方法やパック詰めなどだ。

 市は、これらの対策に必要な経費について10万円を上限に補助することにし、50件分、計500万円の予算を組んだ。市農政課は「しっかりした対策をとり、市の特産品を守っていきたい」としている。(嶋田圭一郎)