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 徳島県内のJR線を使って通学する高校生らに新型コロナウイルスの感染が広がることを懸念する声があがっている。朝夕の一部の列車が「3密」の状態となるためだ。JR四国は「車両の増結は難しい」としており、県教育委員会は臨時の貸し切りバスの運行など対応策の検討を始めた。

 県教委体育学校安全課が、通学にJR線を利用している県立学校生47校計3927人を対象に調査を実施。6月26日の県議会文教厚生委員会で結果を報告した。生徒が100人以上乗車している列車は徳島、牟岐、高徳、鳴門の4線で計11本。このうち生徒数が最も多かったのは、朝の徳島線穴吹発阿波池田行き(2両編成)の江口―阿波池田間で244人だった。

 同課は、各校に時差登校を推進する一方、JRが現在臨時で実施している、一部列車の増結の継続を要望しているという。また、同課の担当者は「臨時的な貸し切りバスを運行し、効果を検証したい」と述べた。バスの区間は、混雑が特に激しい佐古―二軒屋間などを検討しているという。

 一方、JR四国の広報担当者は「朝夕はめいっぱい車両を使っており、これ以上の増結は困難」と話す。

 感染防止策として、半自動の扱いだったドアを全自動にして、停車時の換気を良くしたり、乗客にマスク着用などの協力を求めたりしている。ホームページ(https://www.jr-shikoku.co.jp/別ウインドウで開きます)で通勤通学時間帯の主な列車の混雑率を公開し分散利用を呼びかけているほか、4県の商工会議所など経済団体に時差通勤の協力を依頼しているという。

 ただ、一部の列車では十分な対策ができていないのが実情だ。

 午前7時50分に徳島を発車する阿南行きの牟岐線列車(2両編成)。県教委の調査では県立学校生124人が利用しているが、通勤客も加わって、徳島発車時の車内は連日すし詰め状態。城南高1年、越智陽大さんは「他の乗客との距離が近い上、車内が暑いためかマスクをしていない人もいる」と話した。(福家司)