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 県は7月31日、新型コロナウイルスの感染者急増を踏まえ「第2波非常事態」を宣言した。名古屋市での酒類を伴う飲食の回避や、夏休みの感染防止対策を徹底することを求めた。古田肇知事は「感染者の増加は4月を上回っている。基本に立ち返った感染防止対策を徹底してほしい」と呼びかけた。

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 古田知事は、感染を拡大させないためのキーワードとして、「若者」「学校」「名古屋」「酒を伴う飲食店」の四つを挙げた。

 県内では、7月31日までに計331人の感染を確認しているが、半数以上の175人は7月に入ってから確認された。7月24~30日の1週間では20代以下が51人と半数を占めるなど、若者の割合が急増している。

 また、緊急事態宣言が解除された5月15日から7月30日夕までに感染が確認された計162人のうち、県外由来の可能性がある人が95人、愛知県由来の可能性がある人が83人と半数以上を占める。

 このうちクラブやキャバクラなど、愛知県の接待を伴う飲食店への行動歴がある人やその接触者が59人にのぼる。

 若者から高齢の家族に感染が広がるリスクも指摘されていて、古田知事は「家庭内感染が懸念される」と警戒を呼びかけた。

 今回、県は「自宅療養者ゼロ」を掲げ、医療機関で確保している病床数を281床から387床に急きょ増やした。入院患者が120人を超えた時点で625床に増やす計画だ。

 軽症者や症状のない人は、5圏域で計466室を確保している後方施設で受け入れ、重症者のために病床を確保する。

 PCR検査は、7月31日現在、行政検査や院内検査を合わせて1日最大464件の検査能力を、1千件に増やすことをめざす。

 7月に入り、県内では八つのクラスター(感染者集団)が確認されていて、古田知事は「目の前のクラスターを一つひとつ封じ込めたい」と話した。

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 県と岐阜市は7月31日、10~60代の男女19人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の感染者は計331人となった。

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 新型コロナウイルスへの感染が発表された19人のうち、県内に住む18人の居住地は次の通り。

 岐阜市5人▽可児市3人▽関市2人▽海津市2人▽各務原市1人▽多治見市1人▽美濃加茂市1人▽養老町1人▽垂井町1人▽笠松町1人

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 記者会見した古田知事との主な一問一答は次の通り。

――県民に最も呼びかけたいことは

 第1波を上回るペースで感染者が増加し、まったく油断できない。第1波の時以上に日常生活から大いに警戒していただきたい。

――「新型コロナ対策実行中!」のステッカーを掲示した店で感染者が出た場合は

 (感染拡大防止の)ガイドラインを厳しくする対応を取るのではないか。

――今回の宣言の期限は

 夏休み、お盆休み、「GoToキャンペーン」が念頭にある。まずは8月末まで。

――夏休みの里帰りについては

 県をまたぐ外出、往来は極力、慎重に考えていただきたい。

――県内の飲食店に対する休業要請や、営業時間の短縮の要請については

 県内に対してはガイドラインの順守、ステッカー掲示、(対策を徹底せずに感染者が出た場合の)店名公表、休業要請といった手順になる。特定のエリア・地域で(感染が)引き続き起これば、集中的に様々な対策を取ることはあり得る。

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 県感染症対策専門家会議委員の竹内治彦・岐阜協立大学長の話 ここに来て感染者数が増えているのは、検査数が上がったこともあるが、陽性率も上がっている。東京や大阪も感染が広がっているが、岐阜と往来する人は多くないので、やはり若者を中心に名古屋の繁華街で感染し、岐阜に戻って感染が広がったと考えられる。若者から高齢者に感染が広がればさらに大変なことになる。今が踏ん張りどころだ。

 感染が広がっている危険なところに行って、ウイルスを持ち帰らないことが必要だ。マスクを外して飲酒を伴う大勢の宴会をしない。マスクをしっかり着用する。手洗いなどの手指衛生を徹底する。こうした基本的なことをしっかりすれば相当な抑止力がある。特に若者は徹底してほしい。(高木文子、松沢拓樹、松永佳伸、山野拓郎)

「第2波非常事態」での県民への呼びかけ

○愛知県、特に名古屋市での酒類を伴う飲食の回避

○学校夏休み、盆休み対策の徹底

・県をまたぐ外出、感染拡大地域、特に愛知県との往来は慎重に

・児童生徒は健康チェックカードによる毎日の体調管理

・保護者は児童生徒の感染防止対策の確認

・教員は自らの感染防止対策の順守と体調不良時の報告

・大学生は特に閉め切った場所及び多人数での懇親会やパーティー、カラオケの自粛

・学校は「衛生管理者」による校内コロナ衛生管理の徹底

○感染防止対策の基本の徹底

・「人との距離確保」「マスク着用」「手洗い」

・3密の場(密閉、密集、密接)の回避

・家族以外の集団での会食の回避

・毎日、体調を自己チェック、体調異常の場合は外出ストップ

・県の「感染警戒QRシステム」と政府の「接触アプリ(COCOA)」の活用

○行動指針、ガイドラインの順守徹底

・感染防止対策を徹底していない店舗で感染者が発生した場合は、感染症法等に基づく店名公表、立ち入り検査の実施

・クラスターが発生した店舗には特措法に基づく個別の休業要請及び業界指導

・「コロナ対策実行中!」ステッカーの掲示徹底と掲示店舗の利用推奨

・「GoToキャンペーン」などに備え、特に観光、宿泊施設の感染防止対策の再点検

・在宅勤務(テレワーク)、時差出勤を推進

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