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 水戸市のキャバクラで新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したことを受け、茨城県の大井川和彦知事は31日、同市の繁華街である大工町周辺の飲食店従業員と客に対し、8月1日から無料でPCR検査をすると発表した。

 県内では、感染者の増加のペースが急速に高まっている。7月30日までの2週間に県が公表した感染者は69人で、緊急事態宣言の解除後に初めて感染者を公表した6月20日からの2週間に比べると約5倍に達する。31日は新たに男女14人の感染が判明し、県内の感染者数は294人(死者10人)となった。

 この日、記者会見を開いた大井川知事は、水戸市内のキャバクラでクラスターの発生が確認されたことについて、「(これまでの感染と)質的に違う。市中感染に近いことが起きている可能性が高い」と指摘。現在の県内の状況も「第2波」と認めた。1日から、同市内の繁華街(大工町、泉町、天王町、五軒町、栄町)の飲食店や風俗店の従業員らが、無料でPCR検査を受けられるようにすると表明した。

 クラスターが発生したキャバクラなど接待を伴う店に限らず、飲食店全般を対象にする。7月22日から31日までの10日間にこうした店を訪れた客も検査を受けられる。検査希望者はコールセンター(029・301・5250、午後1~8時)に電話で事前予約をし、日時や場所の案内を受ける仕組み。

 知事は、県独自の感染予防システム「いばらきアマビエちゃん」に未登録の飲食店で感染者が出て、接触した人を把握できない場合には店名を公表する考えを明らかにした。

 一方、医療提供体制については、「まだ余裕がある」としつつ、県内の感染者用に確保している病床を、数日以内に現在の72から171に引き上げる方針も併せて打ち出した。(久保田一道、古源盛一)

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 水戸市は31日、クラスター(感染者集団)が発生した同市泉町のキャバクラ「CLUB Wayne(ウェイン)」を利用した20代の男性客の感染が、新たに判明したと発表した。これで同店関連の感染者は6人目。また、7月30日までに感染を公表した男性3人は、同市大工町の「BAR Hangout(ハングアウト)」の経営者と従業員だと発表。同市は両店を利用した人は速やかに保健所へ連絡してもらうよう呼びかけている。

 この日の茨城県と同市が発表した14人に、重症者はいない。このうちの2人は、既に感染が判明している水戸市の30代の男性の知人で、20~30代の男女。

 このほか、つくば警察署勤務の30代の警察官の男性=つくば市=と、同居の20代の妻と未就学の子ども2人の感染も判明。東京都内に住む妻の親が陽性者で、妻子が7月中旬に数回、実家を訪れていた。県警によると、署内で接触のあった14人は全員陰性という。

 また、古河市の30代の無職女性と小学生の息子2人が感染した。29日に感染が公表された40代男性の同居家族。市教委は2人が通う小学校を8月3日まで臨時休校にし、接触のあった児童、教諭計73人を検査する。

 筑西保健所管内では、50代の無職女性の感染が判明。同居家族2人の感染が既に公表されている。

 ほかは、感染経路が不明なのは、水戸市の国家公務員の20代の男性と結城市の40代の会社員男性、笠間市の70代の自営業女性。笠間市の女性は呼吸苦があり、中等症という。(久保田一道、古源盛一)

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