マイナポイント、Suicaやd払いなど上乗せ還元合戦

栗林史子
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 政府がマイナンバーカードを持つ人に最大5千円分のポイントを配る「マイナポイント」の受け付けが1日始まった。ポイントをもらうには、数多くあるキャッシュレス決済から1社を選び、それで買い物などをする必要がある。キャッシュレス各社はポイント配布を顧客獲得のきっかけにしようと、独自の上乗せ還元を相次いで打ち出した。

 マイナポイントは、今年9月から来年3月までの7カ月間に、電子マネーやクレジットカード、スマホ決済など、キャッシュレスで買い物やチャージをすれば、利用額の25%分が還元される。還元の上限は5千円分で、2万円分の買い物をすれば上限に達する。ポイントはその後のキャッシュレスでの買い物に使える。

 還元を受けるには、マイナンバーカードを取得し、専用アプリやソフトでマイナポイントを申し込む必要がある。また、買い物で使うキャッシュレス決済はどれか一つに絞る必要がある。ある1種類のキャッシュレス決済で買い物をした額が還元対象となる。

 こうした仕組みから、キャッシュレス各社は、ポイント還元のために使う決済手段に自社を選んでもらおうと、自らの負担で上乗せ還元のキャンペーンを展開している。

 JR東日本の「Suica」は、マイナポイントを連携すれば1千円分のポイントを付与。NTTドコモの「d払い」も同様に500円分を付与する。ゆうちょ銀行の「ゆうちょペイ」も新規登録者に2千円分を付与する。イオンの電子マネー「WAON」は最大2千円分、KDDIの「auペイ」やフリマアプリのメルカリの「メルペイ」は最大1千円分を上乗せで還元する。LINEペイは加盟店で使えるクーポンを3カ月間で15枚付与する。ヤフー・ソフトバンク系のペイペイは、マイナポイントを連携したユーザーを対象に抽選で最大100万円が当たるキャンペーンを行う。

 キャッシュレス決済については、昨年10月から始まったポイント還元策が6月末で終了したところだが、各社はマイナポイントでさらなる浸透をねらう。政府は4千万人分の予算計2千億円を用意しているが、申込数が上限に達したら申請を締め切るという。栗林史子

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