拡大する写真・図版昨年7月11日、エゾカンゾウとヒオウギアヤメが咲く木道=北海道雨竜町の雨竜沼湿原

拡大する写真・図版同じ7月11日にすでに花を食べられていたエゾカンゾウ

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 「天上の花園」とも呼ばれる雨竜沼湿原(北海道雨竜町)で、エゾシカによる高山植物の食害が深刻だ。特に被害に遭っているのが夏を黄色く彩るエゾカンゾウ。花やつぼみが食べられるため、開花から10日ほどで湿原から花が消える。地元のボランティア団体がこの夏、植生の保全へ奇策を繰り出す。

被食率99% 食べ尽くされ消えた花

 雨竜沼湿原は標高850メートルの台地に広がる101・5ヘクタールの山岳型高層湿原帯(東西4キロ、南北2キロ)だ。大小170以上の「池塘(ちとう)」と呼ばれる沼が点在し、ペンケペタン川がうねるように蛇行する。6月から9月にかけて150種類を超す植物が咲き、7月には湿原の名にちなんだウリュウコウホネの黄色い花が池塘の水面に顔をのぞかす。暑寒別天売焼尻国定公園内にあり、2005年11月にラムサール条約の登録地になった。

 ここに2015年ごろからエゾシカが侵入し始めた。北海道立総合研究機構(道総研)のエネルギー・環境・地質研究所が17年に調査に入り、18、19年の夏、4区域に分けた湿原に調査地点を設け、花茎の食害状況を調べた。この結果、どの区域もほぼ食べられ、両年とも被食率は99%だった。

拡大する写真・図版11日後の22日、湿原テラス前の木道にはエゾカンゾウもヒオウギアヤメの花もなくなった

 雨竜沼湿原のエゾカンゾウは毎年7月から咲き始め、10日ごろに見頃を迎えるが、ここ数年は咲き始めから食べられ、20日ごろに花は消えている。多年草なので翌年も花は咲くが、種子繁殖が出来ない期間が続けば個体数が減っていく可能性がある。同じく夏の湿原で代表的なナガボノワレモコウやコバギボウシの食害も深刻だ。

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