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 戦国武将の武田信玄をしのび、甲府市で開かれてきた「信玄公祭り」が1日、今年は中止になることが決まった。新型コロナウイルスの感染拡大で4月開催が見送られ、時期を変えられないか検討してきたが、「3密」回避が難しいと判断した。

 1970年に始まった山梨県内最大級のイベントで、昨年は16万6千人が訪れた。今年は4月3~5日、49回目として開催予定だった。オイルショックの影響があった76年、東日本大震災が起きた2011年に続き、中止は3回目となる。

 開催見送りを決めた今年3月、長崎幸太郎知事は「信玄公の誕生日である11月3日前後の開催に向け、再チャレンジする」と述べていた。

 しかし、この日の県と市の実行委員会の合同臨時総会で、事務局から中止の提案があり、了承された。事務局は「3密」回避が求められ、安全確保が第一だと説明。大規模イベントではクラスター(感染者集団)発生の危険性が高く、観客の制限が難しいとした。

 県実行委の仲田道弘副会長は「ここまで感染が拡大すると思っていなかった。来年は記念すべき生誕500年。市と共に議論していきたい」と話した。

 市実行委の雨宮正英会長は「中止は残念。コロナと共存した祭りのあり方について知恵を出し、来年に向けてしっかり準備したい」と前向きにとらえた。

 長崎知事は「無念の極みであり、断腸の思い。ネット上でできるイベントや企画投稿型のイベントを代わりに開催し、来年の信玄公祭りにつなげたい」とのコメントを出した。

 今年の信玄公祭りでは、メインの武者行列「甲州軍団出陣」で俳優の筧利夫さんが信玄公に扮する予定だった。(永沼仁)