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 昨年1年間に警察に届け出があった認知症の行方不明者はのべ1万7479人で、前年よりも552人多く、7年連続で最多を更新した。このうち245人は昨年のうちに所在がわからなかった。2018年以前に届け出があった人を含め、昨年、遺体で発見されたのは460人だった。警察庁が2日発表した。

 行方不明者の総数に占める認知症の人の割合は年々高まっており、昨年は20・1%だった。世代別では、80歳以上(9367人)、70代(6822人)、60代(1165人)、50代(117人)、40代(7人)の順で多く、70歳以上が92・6%だった。20代も1人いた。

 届けを受けた都道府県警別では、大阪が2007人と最多で、埼玉(1960人)、兵庫(1778人)、神奈川(1593人)、愛知(1468人)、警視庁(1174人)、京都(560人)、福岡(474人)、北海道(415人)、茨城(414人)と続く。

 18年以前の届け出を含めて、昨年中に所在がわかったのは1万7340人。96・7%が生存しており、このうち71・7%が届け出の当日に、99・4%が1週間以内に発見された。

 一方、行方不明者の総数は8万6933人だった。世代別は20代(1万7852人)、10代(1万5572人)、80歳以上(1万2167人)、70代(1万517人)、30代(1万512人)の順で多い。原因・動機は認知症を含む疾病関係27・5%、家庭関係16・5%、事業・職業関係11・8%などだった。(八木拓郎)

認知症の人のためにできること

・困っていたり、履物が左右逆だったりするお年寄りを見つけたら声をかける

・驚かせないように、正面から目を見て声をかける。大声を出さない

・脱水症状になっている可能性があるため、まず、お茶や水を勧め、落ち着かせる

・認知症で道に迷っている可能性があると判断したら、ちゅうちょせず警察や地域の介護事業所などに相談する

・自治体や学校が認知症の人の家族や専門家から話を聞く場を設け、理解を深める

※「認知症の人と家族の会」代表理事の鈴木森夫さんへの取材から