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 米国で人種差別への抗議デモが広がるなか、鎮圧のための米軍投入を主張する上院議員の寄稿を米紙ニューヨーク・タイムズのオピニオン編集部が配信したところ、内容について多くの批判が集まり、責任者の事実上の解任につながった。米国の新聞社のオピニオン編集部は社論に沿わない内容を含め、多様な意見を紹介するのが役割の一つと考えられてきたが、何が問題だったのか。

 寄稿は、トランプ大統領に近いトム・コットン議員(共和党)が執筆。白人警官が5月末に黒人男性を死なせた事件への抗議デモの一部が激化し、略奪や放火が起きたことを受け、「暴徒が米国の都市を無政府状態に陥れた」とし、治安回復のための軍投入が正当化されると主張した。

 6月3日に「軍隊を送り込め」の見出しでデジタル版で配信されると、社内外から「軍隊がデモ隊を鎮圧することを容認するのか」と批判が噴出。オピニオン編集長のジェームズ・ベネット氏は当初、「社説と反対の立場の意見を提示する責任がある」と釈明していたが、その後、配信前に寄稿を読んでいなかったと明らかにした。同紙は寄稿が「求められる水準に達していなかった」とし、配信すべきでなかったと認め、ベネット氏は辞任した。

 同紙が問題視したのは、編集過程だ。後から寄稿につけられた注釈では「生死に関わる重要な問題で、議員の影響力を考えると、最高レベルのチェックが必要だった」と指摘。「デモに急進左派が関与している」といった、裏付けのない主張が含まれていたとしたうえで、寄稿について「不必要に厳しいトーンで、意味のある議論の助けにならない」としている。

 では、より穏当な表現になっていれば、寄稿に問題はないのか。

 サンディエゴ・ユニオン・トリ…

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