応援団長の夏、終わる 球場入れなくても「活動は誇り」

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田中基之 飯島啓史
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 安積高校(福島県郡山市)の女子応援団長、國分菜々夏(ななか)さん(17)の「最後の夏」が終わった。全国高校野球選手権福島大会が中止になり、18日に開幕する「福島2020夏季高校野球大会」の観戦は、1選手に保護者2人だけ。応援団も入場できなくなったためだ。「球場で応援できないショックは大きかった。でも安積高校のリーダーとして活動できたことを誇りに思う」と前を向いた。

 創立136年の同校の伝統行事、応援歌練習が1日、終わった。新型コロナウイルスの感染に注意を払って、5日間に短縮された。國分さんは72代団長として、1年生全員に最後の指導をした。校歌の練習では「今までで一番でかい声で歌え!」と大声を出した。最後は吹奏楽部の演奏に合わせ、普段は高校野球のスタンドで行う応援メドレーを披露した。

 新入生歓迎会で応援団を見て、入ろうと決意した。日々の練習では野球部が練習するグラウンドで声を張り上げた。春と夏の合宿では練習が深夜に及ぶこともあった。3年生の団員は國分さんだけ。2年生3人を引っ張ってきた。

 一番の思い出は、昨夏の高校野球の福島大会2回戦。授業があって全校生徒による応援はできないはずだった。それでも学校近くの開成山球場が会場だったこともあり、授業を終えた生徒が駆けつけた。「試合が始まると同時にうわっと集まって、全校応援みたいになった。生徒の思いがうれしかった」と振り返る。

 応援団長として最後の晴れ舞…

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