「単身赴任、意味なくない?」カルビー、改革の舞台裏
聞き手 専門記者・木村裕明
製菓大手カルビーは7月1日から、オフィスで働く社員約800人を対象に、テレワーク(在宅勤務)を原則とする働き方を無期限で延長し、業務に支障がなければ単身赴任の解除も認める制度に移行した。新型コロナウイルスの感染拡大を契機に働き方改革を加速させるカルビーの武田雅子・常務執行役員(人事総務本部長)に新しい働き方の狙いを聞いた。
――社員の意向を踏まえて、テレワークの無期限延長を決めたそうですね。
「4月初めから一気に在宅勤務が広がりました。人事の責任者として社員が元気に働いているかとても気になったので、約300人の社員とオンラインでワークショップをしたら、思ったよりみんな元気なんですよ。『通勤時間って何だったんだろう?』といった生の声も聞けた。直感的に、これはコロナ前の働き方に戻しちゃいけないなと思ったんです」
――全社員の2割にあたるオフィス勤務の社員にアンケートも実施したとか。結果は。
制度「社員に追いつこう」
「以前の働き方から変わりた…