サンフランシスコ=尾形聡彦
米電気自動車(EV)最大手のテスラ社の時価総額が、トヨタ自動車を超えて自動車業界で世界首位になった。テスラの昨年の年間販売台数はトヨタの約30分の1にすぎない。ただ、EVに限るとトヨタは世界12位なのに対し、テスラは世界トップ。次世代の車とみられているEVで先行していることが株価を急上昇させている。
拡大するテスラの「モデル3」=尾形聡彦撮影
テスラの株価は1日、一時1135ドルとなって史上最高値を更新し、終値も1119ドルに上昇。時価総額は約2070億ドル(約22兆2300億円)に上り、トヨタの1日終値ベースでの時価総額(21兆7185億円)を上回った。
テスラは2019年2月ごろまではリストラに追われ、株価も300ドル前後だった。上昇の契機は昨年11月末、斬新なデザインのピックアップトラック「サイバートラック」を発表したことだった。生産の遅れも長年の課題だったが、今年初めに堅調に生産が伸びていることが分かり、中国工場も本格稼働を始めたことで値が急騰。株価はいま、1年前の5倍近い水準だ。
時価総額では、今年1月に独VWを抜いて2位に浮上。今月1日に、トヨタを抜いて世界の自動車メーカーでトップに立った。
テスラは19年の引き渡し台数が約36万7500台で、ガソリン車を中心に同年に世界で1074万台を販売したトヨタには大きく見劣りする。それでも株価を伸ばすのは、世界で進む「EV革命」ともいえる流れに乗っているからだ。
「我々は、ついに(乗り物の電気化の)インフレクションポイント(変曲点)に達した」。今年1月、自動車メーカーが多く集ったラスベガスでの家電見本市(CES)で、主催団体幹部は、輸送手段の「EV化」がいまの時代の流れだと訴えた。
調査会社「EV-Volume…
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朝日新聞国際報道部