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 今季登板した5試合中4試合が、チームが負けている状況での登板だ。日本ハムの金子弌大(ちひろ)。ここ2年は2桁勝利から遠ざかっているものの、先発完投型の投手に贈られる「沢村賞」を2014年に受賞するなど昨季までに128勝を挙げている投手の役割が、先発でも勝ちパターンの救援でもない。

 1月、自主トレ先で聞いた彼の言葉を思い出す。「『敗戦処理』という言葉をなくしたい」

 接戦で追いかける状況で相手打線の勢いを断ち、逆転への流れをつくる役割を今季の金子は託される。それだけではなく、何点リードされようと全ての登板に意味があると言いたいのだ。「もちろん、勝ちパターンで登板する投手は大変。だが、相手打線がノリノリのところで出ていく投手は本当に大変。もっと評価されるべきです。オリックス時代から考えていたことだけど(昨年に)日本ハムに来て、有原や上沢ら先発はいるので違う役割をしてみたい気持ちが強くなった」

 投げた5試合の内容は計5回7失点と芳しくない。ただ、過密日程の今季、金子が担うポジションの重要度は増す。「極端に言えば0勝0敗で、目立たなくていい。優勝した時、『金子がいてよかった』と思われるようになりたい」(坂名信行)