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 奈良時代の美を象徴する正倉院宝物の精巧な模造作品を紹介する特別展「よみがえる正倉院宝物―再現模造にみる天平の技―」(宮内庁正倉院事務所、奈良国立博物館、朝日新聞社など主催)が4日、奈良市の奈良国立博物館で始まる。人間国宝(重要無形文化財保持者)の技術者らによる練達の技と科学を駆使して古代の匠(たくみ)に挑んだ約90件が並ぶ。9月6日まで。

 正倉院宝物は、奈良・東大寺の創建主・聖武天皇(701~756)の遺愛品など、多彩な美術・工芸品約9千件。模造は明治時代に始まり、1972(昭和47)年からは正倉院事務所が、不測の事故への備えや技術伝承などを目的に続けている。

 今回は、漆芸の人間国宝・北村昭斎(しょうさい)さんらが8年がかりで完成させた、西域文化の意匠が特徴の「螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)」、日本七宝作家協会長をつとめた七宝作家・故田中輝和(てるかず)さんが緑や黄色の宝相華(ほうそうげ)を施した「黄金瑠璃鈿背十二稜鏡(おうごんるりでんはいのじゅうにりょうきょう)」などが展示される。正倉院宝物の中で最も装飾性が高いとされる「金銀鈿荘唐大刀(きんぎんでんかざりのからたち)」の模造(19世紀)など、明治から昭和前期の作品も目を引く。

 8月10日を除く月曜と、同11日休館。一般1500円、高校・大学生千円、小中学生500円。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)。新型コロナウイルス拡大防止のため、混雑する場合は入場制限もある。最新情報は展覧会公式ホームページ(https://shosoin.exhibit.jp/別ウインドウで開きます)。10月から、名古屋、那覇、東京などを巡回する。