高速の完全ETC化を検討 車載器、クレカ…課題は山積
田中美保
ETC(自動料金収受システム)を搭載した車でないと、全国の高速道路が利用できなくなるかもしれない。国土交通省は料金所で現金レーンをなくし、将来的に全てETC専用にする検討を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐねらいもあるというが、実現には非搭載車への対応など課題が多い。
ETC利用率は全国で93%に上り、国交省はこれまでも高速道路のETC専用化をめざしてきた。課題もあるため事実上先送りされてきたが、国交省はコロナ禍をきっかけに、実現させたい考えだ。
有識者会議を2日に開き、本格的に検討することが決まった。高速道路をETC専用にする時期や非搭載車への支援策などを、今秋までにまとめる。
専用化の理由の一つとされたのが感染対策。複数の高速道路会社で173人に行ったPCR検査で、料金収受の担当者9人が陽性だった。名古屋高速では料金所を一時閉鎖したほか、首都高速などでは一時ETC車だけ通行できるようにした料金所もあったという。
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高速道路会社にとっては、料…