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 山口県萩市と同県阿武町にある六つの酒蔵が1日、各蔵で醸造した地酒6種をブレンドした純米大吟醸「コロナに負けるな!」を発売した。ほかの蔵の酒をブレンドして販売するのは異例だが、新型コロナウイルスの影響で需要が落ち込んだ日本酒をPRしようとタッグを組んだ。透明感のある深い味わいが特徴という。

 参加した酒蔵は、阿武町の阿武の鶴酒造と、いずれも萩市にある岩崎酒造、岡崎酒造場、澄川酒造場、中村酒造、八千代酒造。

 新型コロナの影響で外食の自粛が広がり、県内でも売り上げが減少したり、仕込み量を減らしたりする酒蔵が出ている。萩・阿武の六つの酒蔵の経営者らが6月上旬、新たな需要喚起につながればと企画した。

 ブレンドしたのは、いずれも萩・阿武地域で生産された酒米「山田錦」を使った純米大吟醸酒。「阿武の鶴」(阿武の鶴酒造)や、「長陽福娘」(岩崎酒造)など各蔵の代表的地酒で、中でも「東洋美人 壱番纏(いちばんまとい)」(澄川酒造場)は2016年12月、同県長門市で開かれた日ロ首脳会談の夕食で振る舞われた。6種の酒を均等に混ぜた上で、アルコール度数を15・8度に調整した。

 「一つの酒では出せない、六つの酒の個性が感じられるお酒。山田錦のうまみが感じられる」と澄川酒造場の澄川宜史(たかふみ)社長(47)。

 ラベルにもこだわった。疫病よけの妖怪「アマビエ」などをデザイン。萩市の居酒屋「MARU」を経営する小祝敦さん(60)が描いた。岩崎酒造の岩崎喜一郎社長は「六つの酒蔵が一致団結してできた企画。ぜひ楽しんでもらいたい」と話している。

 価格は1本(720ミリリットル)1650円(税込み)。当初は1500本出荷する予定だったが、企画の趣旨に賛同した販売店からの注文が相次ぎ、3千本出荷する。県内各地の酒店などで買える。売り上げの一部はコロナ対策として萩市や阿武町に寄付する。

 問い合わせは、澄川酒造場(08387・4・0001)。(林国広)