【動画】球磨川が氾濫した熊本県人吉市と崖崩れが発生した芦北町=吉本美奈子、熊倉隆広撮影
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 気象庁が4日、熊本県と鹿児島県に大雨特別警報を発表しました。広範囲で浸水するなど災害が発生しています。被害の状況などをタイムラインでお伝えします。

19:50

「本気で死を覚悟した」 屋根にしがみつき救助 

 熊本県人吉市下青井町の2階建て住宅に住む男性(34)によると、午前8時過ぎ、氾濫(はんらん)した球磨川の水が押し寄せて玄関のガラスが割れた。妻と妻の妹と暮らしており、荷物をまとめてすぐ2階に避難した。

 雨がやんだ後も川の水かさは上がり続けた。不安になった男性らは2階の窓から外に出て、隣の平屋建て住宅の屋根の上に移った。

 しかし、川の水が引き始めると男性らが乗っていた家はその水流に巻き込まれ、家と家の間を流され始めた。約200メートル流されると、妻が水流に落ちかけ、別の住宅の屋根にしがみついた。

拡大する写真・図版球磨川が氾濫(はんらん)し、被災した市街地。辺り一面が泥だらけだった=2020年7月4日、熊本県人吉市下青井町、神野勇人撮影

 一方、男性と妻の妹は、同じように流されていた別の住宅の屋根に飛び移った後、さらにアパート2階の屋根にしがみついた。それぞれ救助を待った。

 しばらく待つと、地元の人たちがラフティング用のボートで男性や妻らを乗せて救助してくれたという。九死に一生を得た男性は「本気で死を覚悟した。感謝しかない」と振り返った。(松本江里加)

19:30

流されていく家の屋根に男女3人が

 熊本県人吉市では温泉町など5地区で浸水が続いており、市職員が近づけず被害の把握に手間取っている。市には安否確認の要請が十数件寄せられている。

 市中心部に住む田頭賢士さん(78)は自宅3階に避難していた時、濁流で流される家の屋根に男女3人がいて、流されながら家が壊れていくのを見たという。「安否が心配。無事生きていてほしい」と話した。

 市によると、救助要請が100件程度あり、県を通じ海上保安庁に救助要請し、ヘリによる救助が続いている。自衛隊もボートによる救助を続けているという。

 記者会見した松岡隼人市長は「これほどの浸水は初めて。水がどんどん増えていき、打つ手がない状況にショックを受けがくぜんとした」と話した。(矢鳴秀樹)

17:30

「歩くというより泳いで避難してきた」

 熊本県芦北町の施設に入所する男性(35)は、午前7時ごろに避難を呼びかける防災無線を聞き、貴重品と着替えだけを持って町役場に避難してきた。

 同じ施設の5人とそれぞれ避難してきた。外に出るとすぐに胸の高さまで水につかり、「歩くというより泳いで避難してきた」と語る。30分ほどかけて役場にたどり着いた。「こんな雨経験したことがない。怖かった」と声を震わせた。

 避難所の生活について「密集する避難所では新型コロナウイルスも怖い」と不安げに話した。(川辺真改)

17:00

特養老人ホームが水没、14人心肺停止 球磨村

 熊本県球磨村渡(わたり)地区の特別養護老人ホーム「千寿園」が水没し、14人の心肺停止が確認された。このほか3人が低体温症。県が4日午後5時に発表した。

拡大する写真・図版球磨川(写真上)が氾濫(はんらん)し、水没した特別養護老人ホーム「千寿園」(手前中央)=2020年7月4日午前11時19分、熊本県球磨村、朝日新聞社ヘリから、吉本美奈子撮影

16:55

土砂崩れ、90代の祖母と連絡取れず 救助を見守る女性

 熊本県芦北町田川では、大規模な土砂崩れが発生し、土砂が民家をのみ込んだ。

 同県水俣市の会社員女性(34)は、4日も仕事をしていたが、60代の父と90代の祖母が住む家が被害にあったと、親戚から連絡を受けた。ニュースで映像を見て、心配になって駆けつけた。

 父はけがをしておらず、無事に会えた。だが、祖母とは連絡がついていないという。現場では、懸命な救助作業が続いており、女性は「救助が終わるまで見届けるつもり」と話した。

拡大する写真・図版土砂崩れが起こり、土砂が民家をのみ込んだ現場=2020年7月4日午後4時57分、熊本県芦北町田川、宮坂知樹撮影

16:00

13人が安否不明、心肺停止1人、重体1人に

 熊本県によると4日午後1時半現在の人的被害は、津奈木町で救助された1人が心肺停止のほか、重体1人、行方不明(家にいるはずなのに連絡が取れない人)9人、安否不明(自宅にいたのか避難所などにいるのか分からない人)4人。

 行方不明者9人の地域の内訳は、芦北町の女島地区で夫婦2人、同町の田川地区で3人、複数の住宅が冠水した伏木氏地区で1人。津奈木町で2人、人吉市の下薩摩瀬町で1人となっている。

15:40

防災無線で「ヘリに手を振ってください」

 人吉市中心部に住む女性(54)によると、球磨川沿いの市街地が広く浸水。2階や屋根に避難している人に向け、「ヘリに手を振ってください」と呼びかける防災無線が流れている。「けが人などの人的被害は聞かないが、市街地に近づけないので状況が分からない」と、もどかしそうに話した。

 女性が様子を見に行った市立東小学校の体育館は、球磨川から100メートルほどの距離。体育館に避難してきた人は「家が全部水につかった」「車がダメになった」と話していたという。校庭の車のタイヤも半分、水につかっていたという。

拡大する写真・図版大規模に冠水した市街地=2020年7月4日午後0時15分、熊本県人吉市、朝日新聞社機から、遠藤啓生撮影

15:00

「押し入れの半分まで水、ボートで救出」

 朝日新聞記者と4日午後3時に電話がつながった熊本県人吉市相良町のアパート2階に住む女性(60)によると、4日午前5時過ぎ、1階の押し入れの半分まで水があがり、住民たちはボートで救出されたという。

拡大する写真・図版球磨川が氾濫して孤立した民家=2020年7月4日午後0時14分、熊本県人吉市、朝日新聞社機から、遠藤啓生撮影

 女性自身はその直前に車で出勤したが帰れなくなり、電話で近所の人たちの情報を集めている。「うちの下に寝たきりのおばあちゃんがいて心配だった。救出されたと聞いて安心した」と話した。

 別のマンション5階の友人宅には、胸まで水につかった人が着の身着のままで身を寄せているという。

 女性は球磨川近くで飲食店を営んでいたが、コロナ禍で4月に店をたたんだ。「店をやっていたら悲惨だったと思う」と話した。

【動画】九州南部大雨の被害で民家2階に避難した人を救助する陸上自衛隊西部方面隊のヘリコプター=陸上自衛隊西部方面隊提供

14:45

熊本や鹿児島の一部で携帯使えず

 熊本県や鹿児島県を4日に襲った豪雨の影響で、両県で被害が大きい地域で携帯電話が使えなかったり、使いにくくなったりする障害が起きている。

 総務省のまとめによると、午後6時半現在、NTTドコモは熊本、鹿児島両県の9市町村、KDDI(au)は両県と宮崎県の19市町村、ソフトバンクは熊本県の11市町村のそれぞれ一部エリアで通信障害が発生している。3社の発表では、ケーブルなど通信設備の水没や停電が原因といい、復旧を急いでいる。

 また、NTT西日本によると、熊本県の一部で固定電話やインターネットが使えなくなっているという。

   ◇◇◇

 携帯電話の通信障害が出ている地域は以下の通り。

 ●NTTドコモ

 熊本県(球磨村、五木村、山江村、相良村、芦北町、八代市、水俣市)

 鹿児島県(姶良市、長島町)

 ●KDDI(au)

 熊本県(人吉市、八代市、あさぎり町、五木村、多良木町、山江村、水上村、湯前町、球磨村、相良村、錦町、津奈木町、芦北町)

 宮崎県(えびの市、西米良村、宮崎市、椎葉村)

 鹿児島県(姶良市、薩摩川内市)

 ●ソフトバンク

 熊本県(人吉市、八代市、あさぎり町、多良木町、山江村、水上村、湯前町、球磨村、相良村、津奈木町、芦北町)

14:45

各地で停電相次ぐ

 九州電力によると、4日午後2時現在、熊本県八代市や水俣市など県内約7980戸で大雨の影響による停電が発生。球磨村では全戸の97・3%にあたる約2450戸で停電が続いており、復旧の見込みは確認中という。

13:00

上空のヘリから見た熊本

 4日午前11時10分ごろ、取材にあたった上空のヘリからは、熊本県芦北町の田川地区で、土砂に押し流されたとみられる複数の住宅が確認できた。消防団とみられる人が重機などを使って救助活動にあたる様子や、心配そうに見守る人たちの姿がみられた。

 球磨川が氾濫(はんらん)したとみられる熊本県人吉市では11時25分ごろ、住宅の1階部分がほとんど水につかり、屋根がかろうじて見えていた。屋根の上では4人が犬と共に救助を待ち、ボートで救助活動にあたる消防職員が近くの住宅の屋根に上がっていた。

拡大する写真・図版大雨で家が水につかり屋根で救助を待つ人=2020年7月4日午前11時21分、朝日新聞社ヘリから、熊本県人吉市、吉本美奈子撮影

12:30

行方不明13人、心肺停止状態2人に

 熊本県は4日、同県津奈木町で起きた土砂崩れで住宅が流され親子3人が行方不明となり、このうち2人が心肺停止状態で見つかったと発表した。3人は夫(85)、妻(83)と息子(58)。関係者によると、心肺停止状態の1人は息子とみられるという。

 また県は、この親子のほか、芦北町での行方不明者が12人にのぼることも明らかにした。

12:15

工場から炎、放水で爆発の可能性も

 熊本県水俣市の水俣芦北広域行政事務組合消防本部によると、4日午前、同県芦北町の東海カーボン田ノ浦工場から煙と炎が出ていると複数の通報があった。同消防本部は、工場内の炉が高温になるなどのトラブルと火災の両面で調べているが、放水すると爆発する可能性もあるとして、対応を見合わせているという。

11:50

大雨特別警報を大雨警報に切り替え

 気象庁は4日午前11時50分、熊本県と鹿児島県で発表していた大雨特別警報を、大雨警報に切り替えた。両県では雨のピークは過ぎたとみられるという。ただ、国土交通省は、氾濫(はんらん)した熊本県の球磨川では今後も高い水位が続く予想のため、厳重な警戒を続けるよう呼びかけている。

 両省庁は同日午前、切り替えを前に合同で記者会見を開催。国交省の高村裕平・河川環境課長は球磨川の今後の水位について「(午前11時ごろからの)6時間くらいは明らかに危険。その後も山からの雨が集まるかもしれない」とした。その上で「堤防が決壊する可能性も捨てきれない。たとえ特別警報が解除されても警戒を続けて頂きたい」と話した。

 その他の鹿児島県や熊本県などの河川についても氾濫する恐れはあるとして、「市町村が出す避難情報に従って身の安全を確保してほしい」としている。

【動画】水没した熊本県芦北町の住宅街=山田春加さん、佐藤圭吾さん提供

11:23

首相が指示

 安倍晋三首相は4日、熊本県など九州南部などで3日から続く大雨で、国民への河川状況の情報提供などを適時的確に行うことや、浸水が想定される地区の住民の避難が確実に行われるよう、事前対策に万全を期すことなどを指示した。被害で出た場合は、政府一丸で災害応急対策に全力で取り組むことも指示した。

 首相官邸の危機管理センターは4日午前4時50分、この大雨に関する官邸連絡室を設置。午前7時15分、この連絡室を対策室に格上げした。

拡大する写真・図版球磨川の氾濫(はんらん)などで浸水が発生している熊本県人吉市街。自動車が浮いている様子がみられた=2020年7月4日午前、九州地方整備局提供

10:45

球磨川の橋が流される

 国土交通省八代河川国道事務所は4日、熊本県八代市坂本町の球磨川にかかる深水橋(長さ154・9メートル)が、川の氾濫(はんらん)で流されたことを確認したと明らかにした。

 橋は1966年3月に完成した鉄骨造りで、熊本県が管理している。同事務所によると、橋は川の水につかっている状態で、流されたのが橋全体か一部かは不明だという。

10:40

芦北町の一部エリアで通信障害

 NTT西日本によると、大雨に伴い、熊本県芦北町の一部エリアで通信障害が発生しているという。人吉市内でも通話ができない状態が続いている可能性が高いとして、情報収集している。

10:30

ダムの緊急放流を中止

 熊本県によると、県営市房ダム(水上村)で午前9時半から予定していた球磨川への緊急放流について、雨量のピークが過ぎ、ダムへの水の流入量が減る見通しであることから、午前10時半に中止することを決定した。

拡大する写真・図版市房ダムの地図

10:00

熊本県内で8840戸停電

 九州電力によると、4日午前10時現在、熊本県芦北町や球磨村を中心に、県内で計約8840戸が停電している。

10:00

熊本で13人の安否不明

 熊本県に県内市町村や消防から入った情報によると、4日午前10時現在、13人の安否について確認中という。

 芦北町の田川地区では土砂崩れによる民家流失で10人くらいが行方不明になっているという。同町の女島地区では2人が行方不明。同町の滝ノ上地区では住家8棟が流されたと見られるという。津奈木町の福浜地区では土砂崩れで1人の安否が不明という。

 浸水による住家の孤立も相次いでいる。芦北町伏木氏地区では冠水により複数の住宅で住民が避難できない状態という。同町の吉尾地区では屋根の上で救助を待っている人がいるという。八代市の旧坂本村では7人が孤立。球磨村の神瀬地区でも住宅の孤立状態が発生しているという。球磨村の糸原地区でも民家が流失したという。相良村では20地区以上で孤立状態となっている。

拡大する写真・図版大雨で土砂崩れが起きた現場=2020年7月4日午前11時8分、熊本県芦北町の田川地区、朝日新聞社ヘリから、吉本美奈子撮影

熊本・鹿児島の8市7町5村に災害救助法を適用

 熊本県と鹿児島県は4日、前日から降り続く大雨による災害で、両県の計8市7町5村に災害救助法の適用を決めた。

 適用されたのは、熊本県では八代市、人吉市、水俣市、上天草市、天草市、芦北町、津奈木町、錦町、多良木町、湯前町、あさぎり町水上村、相良村、五木村、山江村、球磨村。鹿児島県は、阿久根市、出水市、伊佐市、長島町。

拡大する写真・図版増水した球磨川では濁流が押し寄せていた=2020年7月4日午前10時47分、熊本県八代市渡町、長沢幹城撮影

11:20から関係閣僚会議

 政府は4日午前11時20分から、首相官邸で安倍晋三首相が出席して大雨に関する関係閣僚会議を開くことを決めた。3日から熊本県を中心に九州南部で大雨が続き、被害が出ていることを受けた対応。菅義偉官房長官らが関係閣僚が出席する予定だ。

8:48

町役場に「1人の遺体発見」との連絡

 熊本県津奈木町によると、4日午前8時半ごろ、同町平国で起きた土砂崩れで夫婦の男女2人が不明となっている現場から「1人の遺体が見つかった」との連絡が町役場に入った。性別などは不明という。

8:45

心肺停止状態の1人発見

 熊本県津奈木町で起きた土砂崩れで住宅が流され、夫婦らが行方不明となっている現場から4日午前8時45分ごろ、心肺停止状態の1人が発見されたと同町役場に連絡があった。関係者によると、見つかったのは連絡がとれなくなっている夫(85)と妻(83)の息子(58)とみられ、残る2人の捜索を続けている。同役場には同日午前5時40分ごろ、地域住民から「家が土砂で流された」と通報があった。

8:45

熊本県多良木町や錦町で浸水被害

 熊本県多良木町によると、4日午前8時40分現在、球磨川の支流などが氾濫(はんらん)し、15軒の床上・床下浸水、12カ所の土砂崩れが確認され、土砂崩れで道路が寸断されるなどして10世帯22人が孤立している。人的被害は確認されていない。午前8時現在、3カ所の避難所に41世帯が避難している。

 熊本県錦町によると、球磨川や川辺川の川沿いで床上・床下浸水が多数確認されている。

球磨川上流のダムで午前9時半から緊急放流

 熊本県によると、熊本県水上村の市房ダムの水位が上昇しているとして、4日午前9時半から緊急放流(異常洪水時防災操作)が実施される見通し。

 下流の1級河川・球磨川の水位が上がるとして注意を呼びかけている。

 球磨川では下流の球磨村で既に氾濫(はんらん)が発生しているとして、国土交通省が警戒レベル5相当の氾濫発生情報を発表している。

拡大する写真・図版熊本県水上村にある市房ダム=2008年撮影

8:00

線状降水帯発生を確認

 国の線状降水帯予測研究をしている防災科学技術研究所のチームによると、九州南部では梅雨前線にともなう線状降水帯が発生していることがレーダーデータなどから確認できているという。

 3日午後9時半ごろから鹿児島県周辺で発生。熊本県南部には4日午前0時40分ごろから発生し、午前7時半の時点でも断続的に発生しているとみられる。

拡大する写真・図版熊本県南部に線状降水帯が発生している様子をとらえた、国の線状降水帯予測研究チームのシステムの画像。赤い楕円(だえん)が発生したことを示し、青い楕円は線状降水帯が発生している恐れがあることを示す=防災科学技術研究所の清水慎吾・主任研究員提供

8:00

阿久根市で4216人に避難指示

 鹿児島県内では、阿久根市、出水市、伊佐市、長島町に特別警報が出され、阿久根市は午前5時25分、2011世帯4216人に避難指示を発令した。県などによると、県内各地で土砂崩れなどが起きているが、午前7時現在で人的被害は確認されていない。

 県や各自治体などによると、長島町平尾では裏山の土砂崩れで住宅1棟がほぼ全壊したが、住民の高齢女性は事前に避難しており無事だった。近くで土砂が流入した住宅もあったが、人的被害はないという。

 出水市と阿久根市の境界付近の県道の一部が陥没し、全面通行止めになっている。鹿児島市本城町でも県道の一部が土砂崩れで通行止めになっている。

8:00

八代市で床上浸水

 八代広域行政事務組合消防本部(熊本県八代市)によると、八代市坂本町周辺で球磨川が氾濫(はんらん)している。4日午前8時までに寄せられた通報によると、床上浸水が坂本町で39件、日奈久地区で1件、二見地区で1件発生。坂本町では2階まで浸水した民家もあり、屋根上に避難した人もいるという。二見下大野町では民家が浸水により孤立し、救助要請が入っている。

拡大する写真・図版球磨川の堤防で川の様子を見る人たち=2020年7月4日午前10時27分、熊本県八代市渡町、長沢幹城撮影

自宅、1時間で2メートル水没[7:55]

 熊本県芦北町佐敷の旅行業、佐藤圭吾さん(62)によると、自宅は4日午前5時ごろからみるみる浸水し始め、1時間ほどの間に2メートルほど水没した。2階に避難したが、停電。集落一帯が浸水しており、平屋建ての住民は屋根に逃れているという。

 地区の公民館長も務めており、携帯電話で町役場などと連絡を取り合っている。「向かいの平屋の人に大声で呼びかけているが応答がない。屋根の上で意識を失っている人もいるようだが近づきようがないし、また雨が強くなってきたので被害が心配だ」と話した。

7:50

国道3号や南九州道の一部が通行止め

 3日夜からの激しい雨で、熊本県内の国道3号や南九州道の一部が通行止めになった。国土交通省の熊本河川国道事務所によると、4日午前3時ごろ、国道3号の二見トンネル(八代市)と佐敷トンネル(芦北町)の少なくとも2カ所で土砂流出を確認し、約15・5キロの区間が通行止めになっている。芦北町湯浦でも冠水のため通行止めになっている。

 西日本高速道路によると、南九州道の八代ジャンクションと日奈久インターチェンジ(IC)間、八代ICと人吉IC間が通行止めになっている。

7:40

球磨村で相当数の床上・床下浸水

 熊本県球磨村によると、4日午前7時40分現在、球磨川沿いの渡、一勝地、神瀬の3地区で相当数の家屋の床上・床下浸水が発生している。国道219号沿いなどで複数の土砂崩れも起きている。

7:10

球磨病院で浸水、床上5センチ

 球磨川のそばにある球磨病院(熊本県人吉市)によると、受付や外来の診察室がある同院の1階が、午前6時50分ごろから浸水し始めたという。7時10分現在、水は床上5センチほどの高さで、徐々に水が広がっているという。入院患者は3階より高い部屋におり、大丈夫だという。

拡大する写真・図版氾濫(はんらん)が発生している球磨川沿いにある熊本県人吉市の病院らしき建物。国土交通省の映像では、内部で人が行き来している様子が映っていた=2020年7月4日午前6時54分、福岡市博多区、竹野内崇宏撮影

九州新幹線、始発から運転見合わせ

 JR九州は4日、九州新幹線の熊本―鹿児島中央間で、始発から運転を見合わせると発表した。在来線の鹿児島線(川内―鹿児島中央間)、日豊線(南宮崎―鹿児島間)、指宿枕崎線(五位野―枕崎間)や、肥薩線と日南線、吉都線の全線、高速バスの新八代駅前―宮崎駅間も、始発から運転を見合わせる。一部の特急の運休も決めた。

 西日本鉄道も、福岡―宮崎間の高速バスを始発から運転見合わせとし、福岡―鹿児島間を終日運休とした。

6:30

球磨川沿いの集落が冠水

 熊本県の人吉下球磨消防組合消防本部によると、4日午前6時半現在、球磨村の球磨川沿いの集落が冠水し、消防が救助に向かっている。

拡大する写真・図版大雨で家が水につかり屋根で救助される人たち=2020年7月4日午前11時30分、熊本県人吉市、朝日新聞社ヘリから、吉本美奈子撮影

5:55

球磨川で氾濫、上流のダムで緊急放流の可能性も

 九州地方整備局は4日午前5時55分、熊本県球磨村渡周辺の1級河川球磨川の右岸(北側)で氾濫(はんらん)が発生しているとして、警戒レベル5相当の氾濫発生情報を出した。支流の小川(おがわ)との合流地点で氾濫が発生しているという。

 また球磨川上流の熊本県管理の市房ダム(熊本県水上村)の水位が上昇しており、今後、緊急放流(異常洪水時防災操作)の可能性があるとして、情報に注意を呼びかけている。

拡大する写真・図版1級河川・球磨川で氾濫(はんらん)が発生しているとみられる熊本県球磨村渡周辺の国土交通省の映像。橋のたもとの路面とガードレールの間を濁流が流れている様子がわかる=2020年7月4日午前6時15分、福岡市博多区、竹野内崇宏撮影

5:40

津奈木町で住宅に土砂、2人と連絡とれず

 熊本県津奈木町によると、4日午前5時40分ごろ、同町平国の住民から「家が土砂で流された」と通報があった。土砂に押し流された住宅が全壊している模様で、この住宅に住む80代の夫婦と連絡がとれていないという。

5:00すぎ

球磨川の堤防が一部崩れる

 熊本県の上球磨消防組合消防本部によると、4日午前5時ごろ、あさぎり町の球磨川の堤防ののり面が一部崩れているとの通報があった。被害状況を確認している。

拡大する写真・図版1級河川・球磨川で氾濫(はんらん)が発生している熊本県球磨村渡周辺の国土交通省の映像。川沿いの電信柱が上部まで浸水している=2020年7月4日午前6時34分、福岡市博多区、竹野内崇宏撮影

4:50

熊本と鹿児島に大雨特別警報

 気象庁は4日午前4時50分、熊本県と鹿児島県に大雨特別警報を発表した。数十年に一度の大雨で、既に災害が発生している可能性がきわめて高いとして、命を守るための行動を呼びかけている。

 気象庁によると、熊本県球磨村の球磨川の下流で水位が高くなっており、一部ですでに水があふれ出しているとの情報があるという。梅雨前線が九州に停滞していることから、同日昼前まで非常に激しい雨が降り続きそうだという。

拡大する写真・図版国土交通省九州地方整備局の緊急会見では、熊本県の球磨川で氾濫(はんらん)が発生していることが報告された=2020年7月4日午前5時49分、福岡市博多区、竹野内崇宏撮影

4:00前

熊本・芦北町で土砂崩れ、女性救出

 水俣芦北広域行政事務組合消防本部によると、熊本県芦北町女島で4日午前4時前、土砂崩れが発生して住宅に土砂が押し寄せた。80代の女性を救出して病院へ搬送したが、意識はあるという。県警芦北署によると、このほかにも数カ所で土砂崩れが起きたという情報がある。

 同県水俣市中心部の新水俣橋では水俣川の水位が氾濫(はんらん)危険水位を超え、橋の上を走るトラックや乗用車に濁流が迫っていた。

拡大する写真・図版大雨で冠水した国道3号を走る車=熊本県水俣市小津奈木、斎藤靖史さん撮影

拡大する写真・図版氾濫(はんらん)危険水位を超えた水俣川の新水俣橋付近=2020年7月4日午前2時24分、熊本県水俣市天神町2丁目、奥正光撮影