都知事候補の声、響かぬ過疎地「つぶれる順番待つ状態」
増山祐史 西村奈緒美
東京都知事選が5日に投開票を迎える。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、選挙活動が限られるなか、候補者の訴えはどこまで有権者に届いているのか。4年前の前回選挙で、話題になった過疎地と若者を訪ねた。
町の高齢化率は5割超
2016年の都知事選では、主要候補が多摩地域に続々と入り、都市部との格差解消をこぞって訴えた。神奈川県湯河原町の別荘に公用車で通ったことを追及され、辞職した舛添要一前知事が「奥多摩より早く都庁に戻れる」と発言したためだ。東京最西端の町・奥多摩町には、新顔だった小池百合子氏も訪れた。
それから4年。候補者の声が響かない町内はいま、コロナ禍の影響が大きく出ている。
居酒屋を営む村木喜美子さん(71)は「客の大半は登山帰りの観光客。コロナは大打撃」。都知事選では経済対策に注目するが、「候補者の声がないから実感はない」とつぶやく。
町内の飲食店を応援するクラウドファンディングの発起人で、自身も宿泊施設や食堂を運営する小林利男さん(62)は「5年後、10年後の東京を見据えている人に一票を投じたい」と話す。
町内は新型コロナだけでなく…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら

2020東京都知事選挙
6月18日告示、7月5日投開票の東京都知事選の特集ページ。候補者一覧や開票速報も[もっと見る]