明石商・中森、智弁和歌山に5回11K スカウトも満足

大坂尚子
[PR]

 プロ注目の右腕・明石商(兵庫)の中森俊介(3年)が4日、智弁和歌山との練習試合に先発し、5回を投げて11奪三振。集まったプロ9球団のスカウトの前で力投した。

 新型コロナウイルスの影響で、今年初めてとなる対外試合での先発。落差のあるフォークが、最速151キロの直球を生かした。

 立ち上がりは「考えすぎて力んだ」と制球が定まらず、暴投で1点を失ったが、三回以降は走者を許さない。四回からはフォークを見せつつ、直球も決め球に使って五回2死まで5者連続三振と圧倒した。

 「狙ったわけではないけど(三振を)取れたのはよかった」。直球の球速は140キロ台後半にとどまったが、強打が看板の相手に5回を被安打1、1失点にまとめた。

 昨年春、夏と甲子園で4強入り。今春の選抜大会でも活躍が期待されていた中森だが、新型コロナウイルスの影響で実戦から遠ざかり、上半身と下半身のバランスを課題にしていた。6月の練習試合で2度救援登板したが、「回転が悪い。改善すれば直球が伸びてくるはず」と分析。ビデオを見返し、左足を上げた時に下半身だけねじることを意識してこの日の登板に臨み、結果を出した。

 「まだ上体に力が入って投げている。でも(8月の交流試合のある)甲子園の時にいいイメージで投げられればいいと伝えている」と狭間善徳監督。中森自身にも焦りは見えない。

 この日初めて生で中森を見たという西武の渡辺久信ゼネラルマネジャーは「ある程度体も出来上がっている。高校ではいいレベル。まだまだ追いかけていきますよ」と満足そう。巨人の水野雄仁スカウトも「しっかり投げられている」と高評価だった。(大坂尚子)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません