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 コロナ禍での長期休校による授業の遅れに配慮し、来春の公立高校入試で6都府県が出題範囲の縮小を決め、3府県が縮小を検討していることが、朝日新聞のまとめでわかった。一方、10県は夏休みの短縮や行事の削減などにより、縮小しないと決定。19道県は「未定」で、今後の感染状況によっては、縮小する自治体が増える可能性がある。

 47都道府県の教育委員会に2、3日に取材した。

 範囲を縮小するのは、感染者が多く、休校期間が長かった首都圏や大阪を含む6都府県。数学の「三平方の定理」(東京、大阪)▽中3の国語で学ぶ漢字(東京、神奈川)▽英語の「主語+動詞+whatなどで始まる間接疑問文」(新潟)などが、出題範囲から外される。ただ、いずれの自治体も、中学卒業までには全ての学習内容を終えるとしている。

 縮小の理由について、大阪の担当者は、夏休みの短縮などで必要な授業時数は確保できるが、「復習など、知識の定着に必要な時間までは確保できない可能性がある」と説明。全5教科で出題範囲を狭める新潟は「5月いっぱい休校だった中学校が多いため」とした。奈良は「中3生約6千人にアンケートをしたところ、不安が強かった」ため、数学、社会、理科で一部の分野を出題範囲から除いたという。

 縮小を検討している自治体もある。長野は「中学校によって学習進度に差があることを考慮」して、5教科全てで縮小を検討。京都は「十分な学習ができていないであろうことへの配慮」から、検討中という。

 出題範囲は縮小しないものの、別の方法で受験生の負担軽減を図る例もある。山口は、夏休みの短縮などで授業時間が確保でき、全ての学習内容を終えられる見通しのため出題範囲は減らさないが、「中学校の休校期間は40~70日程度と市町によってばらつきがあり、単元ごとの生徒の理解度に差が出る可能性があるため」、5教科で新たに選択問題を導入し、受験生が解答する問題の一部を選べるようにする。

 例年通り出題すると決めたのは10県。石川は「県内の全市町教委から聞き取った結果、必要な授業時間を確保できないという自治体はなかった」。愛知、岐阜は、いずれも夏休みの短縮や行事の絞り込みなどで、対応できるとした。

 滋賀は市町教委に学習進度を聞き取った上で7月末に、福島は各中学校に学習遅れの度合いを聞いた上で8月に方針を決める予定だ。

 高校入試をめぐっては、文部科学省が5月、地域の中学校の学習状況を踏まえて出題範囲を定めるよう、全国の教委に通知した。

コロナ禍で授業が遅れたり、学習進度に差が出たり。記事後半では、高校入試をめぐる教育現場の苦悩や受験生の本音に迫ります。

「状況の変化、読めない」現場も苦慮

 どこまで出題範囲を削るべきか…

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