[PR]

 松江城天守が7月に国宝指定から5周年を迎えるのを記念し、特別展「松江城大解剖 城郭そして城下町」が松江市殿町の松江歴史館で開かれている。「松江市史」編纂(へんさん)にあたって調査した史料や「松江城下町遺跡」の発掘調査で出土した遺物など計90点から、城郭や城下町に関する最新の研究成果を伝える。8月19日まで。

 松江城天守は2015年7月8日に国宝に指定された。特別展では、「松江市史」の別編「松江城」(2018年3月刊行)の編纂にあたって調査された、高さ約1メートルの「鯱瓦(しゃちがわら)」を初展示。城郭を構成する門やヤグラの屋根に火よけとして置かれたもので、明治初頭の廃城の際、城で働いていた足軽身分の武士が譲り受けた。11年に市に寄贈されたという。

 県道城山北公園線(大手前通り)拡幅工事に伴い実施された「松江城下町遺跡」の発掘調査(17年度で完了)では、江戸時代の陶磁器や大工道具などが多数発見された。特別展では、1678年の「母衣町大火」の際に熱で溶着したとみられる磁器など、往時の城下町の様子が垣間見える遺物を多数展示している。

 学芸員の木下誠さん(46)は「天守だけでなく、城郭や城下町の成り立ちを知ることで、改めて松江の歴史や魅力を感じてほしい」と話す。(浪間新太)