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経済インサイド

 「いま思えば、初めから他の省庁にはやらせないという流れだったんだろう」

 農林水産省のある幹部は3月ごろに目にした文書を思い返す。政府は当時、新型コロナウイルス対策の検討を進めていた。

 「国土交通省はJTBのことばかり。農水省は外食産業のことを考えていない」

 文書は、観光業や飲食店などを支援する消費喚起策「Go To キャンペーン」について、観光を受け持つ国交省と飲食店を所管する農水省の視野の狭さを揶揄(やゆ)する内容だった。首相官邸や財務省の周辺で出回っていたといい、その内容から、出どころは「Go To」事業の一部を担うことになる経済産業省とみられていた。

主計局「ほとんど知らされないまま」

 そんな見方を裏付けるように、1次補正予算で1・7兆円が計上された「Go To」事業のまとめ役は経産省に決まり、全体事務局を同省が公募することになった。メインの観光振興を担う国交省も飲食店支援を担う農水省も検討過程にほとんど関与できなかった。「相談があればもっと丁寧な制度設計ができた」。そう悔やむ国交省幹部は、制度の詳細が内閣官房から下りてきたと証言する。

 経産省が主導した事務局公募は結局、最大3095億円という巨額な事務委託費が批判されて中止になり、支援分野ごとに各省庁がそれぞれ事業を進めることになった。赤羽一嘉国交相は周囲に「最初からこうすべきだった」と話し、経産省への不快感を隠さなかったという。2次補正予算に入った家賃支援制度も、所管は経産省。これも、不動産政策を担う国交省に連絡があったのは、内容がほぼ決まった後だった。

 こうした補正の目玉事業を取り…

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