熊本・球磨川の浸水、深さ最大9メートル 地理院が分析

竹野内崇宏
【動画】球磨川が氾濫した熊本県人吉市と崖崩れが発生した芦北町=吉本美奈子、熊倉隆広撮影
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 国土地理院は4日の豪雨で氾濫(はんらん)した熊本県の球磨(くま)川周辺の浸水推定図を作製し、サイトで公開した。浸水の深さは最大9メートルという。

 国土交通省のヘリコプターからの写真やSNS上に投稿された写真と、地理院の持つ標高データを照合して、各地点の詳しい浸水の深さを割り出した。

 浸水の深さが最大9メートルと想定されるのは、球磨村渡地区の1区域。球磨川流域で浸水した一連の地区の中で最も深いと推定される。

 渡地区には、水没した特別養護老人ホーム「千寿園」があり、取り残された入所者らの救出作業が続けられている。ただ、人吉市の市街地側と千寿園をつなぐ国道219号も、水深8~9メートルと推定される浸水地区の中に含まれることから、救出作業を阻んでいるとみられる。

 球磨川に接する人吉市のJR人吉駅近くの人吉市の市街地も深い地点で3~5メートルの浸水があった。

 浸水推定図の公開は4日で、復旧作業などに役立ててもらうことが狙いという。サイトは(https://www.gsi.go.jp/BOUSAI/R2_kyusyu_heavyrain_jul.html別ウインドウで開きます)。(竹野内崇宏)

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