増田洋一
男鹿水族館GAO学芸員の高橋深雪(みゆき)さん(39)はこれまで様々な魚の他に、アシカ、ペンギン、アザラシを担当してきた。「生き物が生まれて育ち、元気な姿が見られるのは、かわいいし、うれしい」。一方で「すごく心に残っているのは、死んだとき」と話す。
入社して数年後、担当していたアシカに治療が必要になった。麻酔をかけて処置をしたが、アシカは二度と目を覚まさなかった。目の前で死んでいく瞬間を、今でもはっきり覚えている。仕事をやめようかと思うほどのショックを受けた。
救うことができず、いろいろ考えた。「まだ若いんだから知識がないのも仕方ない」と、自分のどこかに甘さがあったように思えた。「でも、動物にとって担当の人間が若いかどうかは関係ない」と気づいた。「準備できることがあったのでは。自分で考えたり、調べたり、他の水族館の人に尋ねたり」。視点が切り替わる経験だった。
生物学を専攻した学生時代、北…
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朝日新聞秋田総局