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 5日投開票の東京都知事選で再選を確実にした小池百合子氏(67)は、東京都新宿区の事務所で報道各社のインタビューに応じた。国政への転身の可能性について尋ねられると「ご質問そのものが、ふさわしいかどうか」と語気を強めて反論する場面もあった。

 投票が締め切られた5日午後8時ちょうどに、各社がいっせいに当選確実を報じた。白いジャケット姿の小池氏はすぐにカメラの前に出てきてライブ配信すると、自らが特別顧問を務める「都民ファーストの会」の都議から花束を受け取った。

 インタビューは事務所内の一室で、テレビ局の記者と新聞社の記者に分けて行われた。背景の壁には、支援者から寄せられたメッセージがびっしり。小池氏は時折、笑顔を見せながらも、落ち着いた話しぶりで「重責をひしと感じている」と強調した。

 17日間の選挙戦では、一度も街頭演説をしない異例のスタイルをとった。「これまではみなさんと握手を交わすのが選挙の方法だったが、今回はまったく違って、第一声から最後の瞬間までオンラインだった」「いろいろ発見もあった。新しい日常のなかでの、新しい選挙が展開できたと思う」と自ら評価した。

 インタビューでは、新型コロナウイルスの感染防止策をめぐる説明にも時間を割き、選挙戦でも訴えていた米国CDC(疾病対策センター)の東京版の創設や、3千億円規模の新たな補正予算を組む考えを表明した。

 選挙期間の最終盤では、都内で確認されるコロナ感染者が連日100人を超えた。施設や店舗への休業要請を検討しているか問われると、「どこで何が起きているか、ピンポイントに定められつつある。そういった意味で、全体での休業要請ということではなく、効果的な方法を進めていきたい」と述べ、場所を絞って要請する可能性を示した。

 当初の計画では、投開票日の約20日後に東京五輪・パラリンピックが開幕するはずだった。世界的なコロナ禍で、大会は1年後に延期された。「アスリートにとっても、子どもにとっても、大きな希望です。聖火リレーで回る予定になっている地域も、大変心待ちにしている」と小池氏は強調し、「そういう意味で、(開催に向けて)コロナウイルス対策をしっかり進めてまいりたい」と語った。

 感染防止のため、インタビューに参加できる記者の数は限られた。小池氏とは3メートルほど離れて座り、15分ほど話を聞いた。

 記者からは「女性初の首相を望む声が一部である」との質問もあった。小池氏は「いま、当選確実を都知事としていただいたばかり。そのご質問そのものが、ふさわしいかどうか疑問に思う」と答えた。再び「(国政への)転身は考えていない?」と念を押されると、「いま都知事になったばかりですので」と声を強め、その後は苦笑いも見せた。