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 5年以上にわたる内戦が続く中東のイエメン。周囲の地域大国も介入して停戦への道筋は見えないままで、これまでに数万人が死亡したとされる。戦闘で多くの医療施設が破壊されており、新型コロナウイルスの感染拡大は壊滅的な打撃になると危惧されている。国連世界食糧計画(WFP)のプログラム統括として現地で活動する大垣友貴美さんにイエメンの現状について聞いた。

 ――イエメンの暫定政権と反政府武装組織フーシの間で続く内戦は「世界最悪の人道危機」とも言われます。人々の暮らしはどうですか。

 「5年以上も内戦が続き、インフラ、医療、教育などのシステムはかなり脆弱(ぜいじゃく)な状態だ。まったく学校に行けない子どももいる」

 「現場では日々、戦闘の前線が変わる。暫定政権側の地域にある街がフーシ側に変わるなどし、その度に私たちも交渉や手続きが必要だ。戦闘ごとに新たな避難民が生まれるし、医療や教育の社会的インフラが崩壊すれば、元に戻すことが本当に難しくなる」

 ――人口約3千万人の3分の1が飢餓の危機に直面するなか、どんな支援を?

 「地域の診療所で栄養失調の子どもを目にし、母親からは『食べるものがなくて大変だ』という声を聞くこともある。WFPは毎月、1250万人以上の人たちに食料や食料引換券の配布、現金給付などを実施し、母子栄養、学校給食の支援もしている。他の国と比べても規模が圧倒的に大きく、世界最大の人道支援だ。個々ではなく地域全体の将来に役立つよう、集落への道を舗装したり、生活用水をためる池を造ったりもしている」

 ――今年、WFPなどは活動資金が足りず、規模縮小を迫られました。各国が新型コロナウイルスへの対応で財政的に余裕がないことなどが影響したとの指摘もあります。

 「WFPもイエメンの一部地域で、4月から食料配布を毎月から隔月にすることを余儀なくされた。できるだけ長く支援を続けるためだ。今のところ、大きな影響は出ていないが、この状況が続けばどんどん深刻になる。私たちはいつでも配布を毎月に戻す準備があるので、国際社会の支援に期待している」

 ――イエメンでも新型コロナの感染が広がっています。活動への影響はありますか。

 「医療態勢や病床数を考え、国…

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