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 新型コロナウイルスの影響で深刻な打撃を受けている福井市の歓楽街「片町」などのにぎわいを取り戻そうと、同市内の飲食店主らが6日、「福井飲食店衛生向上協議会」を設立した。感染拡大防止のため、独自のルールを盛り込んだガイドラインも策定。行政とも連携し、ラウンジやバー、スナック、居酒屋などが一致団結して「安全安心」を徹底していく。(堀川敬部、佐藤孝之)

 協議会は、福井市の片町や呉服町、浜町、駅前地区などにある飲食店が、新型コロナの感染被害から客と従業員を守り、健康で安全な社交文化の発展に資することを目的に掲げる。浜町の料亭「開花亭」の開発毅社長(52)が呼びかけ人となり、この日、市内で設立総会を開催。約180店の経営者らが参加し、他に現時点で約100店が賛同の意思を示しているという。

 策定したガイドラインは、全国社交飲食業生活衛生同業組合連合会や日本バーテンダー協会などがすでに示している内容を統合。独自の福井ルールとして、接触確認アプリの従業員へのインストールを義務づけ、客にも推奨▽新型コロナ対策を盛り込んだ保健所の食品衛生講習を毎年履修▽食品営業賠償共済などの損害保険に積極的に加入――の3項目を追加した。

 設立総会であいさつした開発氏は「おそらく他県にはない取り組み。皆さんが一致団結し、自分の店から感染者を出さないぞ、お客様や従業員を守るぞ、という意気込みでコロナについてしっかり学び、感染防止に気をつけてほしい」と呼びかけた。

 参加者らは、総会に続いて開かれた食品衛生講習会を受講。市保健所の担当者が新型コロナの感染予防策や、各店舗における衛生管理計画の策定や日々の記録の方法などを解説した。

 講習会後、片町で洋風居酒屋を営む上野美智子さん(61)は「みんなで協力しながら衛生向上に努めるのは大事なこと。3年後の北陸新幹線開業を前にして、二度とコロナの感染者を出さないよう、県内随一の歓楽街である片町を守っていかなければ」と話した。

 やはり片町でバーを営む上田悦子さん(71)も協議会の設立を「とても良いこと」と歓迎する。店ではドアを開放し、入り口やカウンター、トイレなどには消毒液を配置。接客も1メートル以上距離を空けるなどできる限りの対策を講じてきた。「片町の店が安全であることを広く知ってもらいたい」と協議会の取り組みに期待している。