拡大する写真・図版3本歯のすきを使って手掘りされるオオノガイ=北海道根室市

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 資源環境を重視して1年に2日間だけしか行わないオオノガイの漁が6日、今年も北海道根室市の風蓮湖や隣接する温根沼の干潟であった。この資源保護の伝統は、実は縄文時代から続くものらしい。

 オオノガイの漁は、ほかには京都府の丹後地方に見られるぐらいで、大変珍しいという。オオノガイは殻がタマゴ形の二枚貝。漁は深さ30センチほどの砂の中から、3本歯のすきで手掘りする。天日で干すむき身は、独特の味わいから干物の逸品とされる。

 だが、漁獲サイズに育つのに約6年と成長が遅い。乱獲の影響を受けやすく、一時期の禁漁から再開後も、漁は年2日間に制限されてきた。

 根室市歴史と自然の資料館の猪熊樹人学芸員(44)によると、温根沼地区にある縄文時代前期の貝塚からもオオノガイが出土するが、長さが7~10センチと大きめの貝が多い。「縄文人も成長の遅さを知っていて、大きな貝を優先して取ったようだ」と、縄文以来の資源保護の伝統を指摘している。(大野正美)

拡大する写真・図版掘り出されたオオノガイ=北海道根室市

拡大する写真・図版掘り出し後、すぐに殻から取り出されるオオノガイの身=北海道根室市

拡大する写真・図版殻から取り出されたオオノガイの身。天日干しすると珍味になる=北海道根室市

拡大する写真・図版3本歯のすきを使って手掘りされるオオノガイ=北海道根室市