藤井聡太七段は「エンジンが違う」 気づいたら挽回不能

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村瀬信也
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 将棋のスピードが違い過ぎる――。高校生棋士、藤井聡太七段(17)に敗れた橋本崇載(たかのり)八段(37)は、そううなった。6日に行われた第79期将棋名人戦・B級2組順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の2回戦。藤井は速攻でペースをつかみ、短手数で勝負を決めた。

 対局は6日午前10時、東京都渋谷区将棋会館で始まった。序盤から前例の少ない手探りの駒組みが続いた。

 A図は後手の橋本が「銀矢倉」と呼ばれる構えを目指した局面。ここで藤井は39分考えて▲4五歩と仕掛けた。この攻めが、橋本の意表をついた。

 △同歩▲同銀△4三銀に対し、藤井は▲3五歩△同歩▲2四歩とドンドン攻める。ここで橋本は67分の長考に沈んだが、苦しい時間だった。△2四同歩に▲4四歩でB図。△同銀直と取る手は▲同銀△同銀に▲2四飛の「十字飛車」が厳しい。橋本は△5二銀と辛抱したが、こうなっては藤井の優位がハッキリした。その後、橋本の攻めをしのいでから的確に反撃し、85手で勝利をつかんだ。

敗れた個性派の棋士は「一瞬で抜き去られた」と藤井七段をたたえました。勝負のポイントを解説します

 橋本は、将棋を指せるバーを…

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