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 反体制活動を取り締まる国家安全維持法(国安法)が施行された香港で、同法に基づく捜査手続きを定めた施行規則が決まり、7日から適用された。緊急時などの「特殊な状況下」では警官に捜査令状なしの立ち入りや証拠収集を認めるなど、捜査機関に強い権限を与えている。

 香港政府の国家安全維持委員会が6日に初会合を開き、決定した。

 施行規則は、政府トップの行政長官の許可があれば当局による通信傍受が可能としたほか、国家の安全に危害を加える情報の削除をプロバイダーに命じるなど通信面での監視を強化。香港では中国本土と比べ通信の自由度が格段に高かったが、今後は様々な政治的制約が生じる可能性もある。

 また捜査対象者に当局がパスポートの提出を命じるなど、移動の自由を制限する措置も盛り込まれた。罰則も設けられ、当局に虚偽の資料を提出すれば、10万香港ドル(約140万円)以下の罰金と2年以下の禁錮刑を科すとしている。

 国家安全維持委員会の初会合には林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官ら政府高官と、中央政府から派遣された同委員会顧問の駱恵寧氏が出席した。(香港=益満雄一郎)