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(6日、岩手独自大会 盛岡一2-0盛岡工)

 2球連続140キロ台の直球は、フルスイングされファウルになった。力と力の勝負に、盛岡工の昆野漱太郎(こんのそうたろう)投手(3年)はマウンドで笑みを浮かべた。三回、2死満塁で盛岡一の4番、高橋怜大(れお)選手(同)を迎えていた。直後の3球目は高めの147キロ。空振りさせ、2打席連続の3球三振でピンチを切り抜けた。

 盛岡工にとって盛岡一は因縁の相手だ。昨夏と昨秋の大会でも対戦し敗れている。しかも、高橋選手は昨年、大船渡の佐々木朗希投手(現千葉ロッテマリーンズ)から練習試合で本塁打を放ったスラッガー。昆野投手自身、昨年は外野フェンス直撃など痛烈な打球を何度も打たれた。「怖い気持ちはある」という相手にこの日は思い切って内角を攻めた。

 その高橋選手は前日、チームメートとバッティングセンターで170キロを打ち込み、目を慣らしていた。試合では内野安打など2安打でチームに貢献。昆野投手の球について「しっかりとらえられなかった。昨年より球のスピンが利いていた」と評した。

 128球を投げ抜いた昆野投手。自己最速を1キロ更新する147キロを連発した。下半身を使って投げることを意識し、昨年より投球が安定したという。三度目の正直はならなかったが、「少しは成長できたかな」。すがすがしい表情だった。(大西英正)