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 プロ野球で20年ぶりに外国人捕手が1軍でマスクをかぶった。キューバから中日にやってきた3年目のアリエル(A)・マルティネス(24)。投手と細かな意思疎通が求められる「扇の要」は、どんな選手なのか。(木村健一)

中日の円陣では声出し担当

 東京ドームで5日にあった巨人戦で、来日初スタメンを果たした。試合前の円陣では声出しを担当。試合中は先発の梅津を「頑張れ、頑張れ」と励まし、身ぶり手ぶりを使って好リードし、来日初安打を含む3安打と活躍した。梅津とは昨季2軍で約束していたという。「1軍でバッテリーを組んで絶対勝とうな」。誓い通りの快勝で、チームの連敗を2で止めた。

 キューバの国内リーグでプレーしていたA・マルティネスは2018年3月、育成選手として入団した。身長190センチ、体重95キロの大型捕手は日本語を覚えながら、2軍戦で経験を積み、試合後も捕球や送球の猛特訓を受けた。

 今季は2軍戦で9打数5安打2本塁打と結果を残し、攻守の成長が認められ、今月1日に支配下登録を勝ち取った。努力を重ねてはい上がり、「2年間、支配下になりたいと一生懸命頑張ってきた」。年俸は1千万円から、1500万円(ともに推定)へアップしたものの、格安の助っ人といえる。背番号は3桁の「210」から「57」へ。昨季のリーグ最優秀中継ぎ投手に輝き、大リーグへ移籍したロドリゲスにあやかって選んだものだ。

 支配下登録の知らせはキューバで待つ父へ「ありがとう」と伝え、日本で一緒に暮らす婚約者にも報告したという。「本当に喜んでくれた」。その2日後、けがで離脱したアルモンテの穴を埋めるため、急きょ1軍に昇格した。試合途中からマスクをかぶった4日は強肩と素早い送球で二盗を阻んだ。

 捕手として欠かせない日本語は、仲間に支えられながら、磨いてきた。

 加藤潤通訳は初めて会った時の印象を、「利発そうな子。捕手の技術はお世辞にも高くなかった」と振り返る。まず、捕手としてグラウンドで頻繁に使う日本語を教えた。外野手からの送球を受ける内野手へ位置を伝える「左」や「カット」の声に、「牽制(けんせい)」などの野球用語。覚えた単語はすぐにグラウンドで使う。それを繰り返した。

 1軍に昇格した3日の試合後、A・マルティネスは感謝の言葉の中に、1年目に特訓してくれた小川将俊コーチ(現・ブルペン捕手)の名を挙げたという。「汗を流して付き合った小川さんの名前を挙げたことが、うれしい」と加藤通訳。「『他者への感謝を知る』利発な子との枕ことばを付け加えたい」

 A・マルティネスは、ソフトバンクのデスパイネやグラシアル、14年にDeNAでプレーしたY・グリエルら、日本で活躍した母国の選手にあこがれる。昨年は同じキューバ代表のグラシアルから練習方法や態度を学んだという。「チームのために貢献して優勝させた先輩キューバ人がいる。先輩の見本にならって、自分も優勝できるように」

つながり深いキューバとの縁

 中日は、言葉の壁もあって日本…

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