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 豪雨で広く浸水した熊本県人吉市の市街地の浸水高が、昭和40年代にあった二つの水害よりもはるかに高かったことが、熊本大くまもと水循環・減災研究教育センターの現地調査で分かった。浸水した範囲も広く、今回の水害は過去最大級だったとみられるという。

 センターは5日、球磨川北岸にあたる人吉市上青井町や宝来町などを調査。下青井町の電柱には、洪水の浸水高を記録した旧建設省名のプレートが取り付けられており、55年前の昭和40(1965)年に2・1メートル、昭和46年に1・1メートルとあった。今回は4・3メートルの高さまで水が達しており、2倍以上の浸水高だった。

 松村政秀教授(橋梁(きょうりょう)工学)は「川から離れた場所まで水が来ていて、浸水域の広さに驚いた。過去最大級の被害だ」と話した。

 小規模な氾濫(はんらん)の場合、あふれた水は川から離れる方向に流れるが、今回調査した地域では、球磨川の流れに沿う方向に物が流されていた。石田桂助教(水文気象学)は「あふれた水の量がかなり多く、まるで川幅が広がったように物を押し流していったか、支流も氾濫していた可能性がある」とした。

 センターは暫定の調査結果を速報としてホームページ(https://cwmd.kumamoto-u.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2020/07/report_20200706.pdf別ウインドウで開きます)で公開した。(藤波優)