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 新型コロナウイルスの感染対策として、東京都の小池百合子知事が不要不急の移動自粛を要請したことについて、菅義偉官房長官は7日の記者会見で「移動自粛を要請する必要はない」と反論した。感染対策をめぐり、政府と都の説明に食い違いが生じる事態となっている。

 緊急事態宣言の全国拡大に伴い、政府が求めていた都道府県をまたぐ移動の自粛は、6月19日に全面的に解除された。ところが、都内で再び感染者が増えたことから、小池氏は4日、「近隣の県で感染者数が増えている」として、都外への不要不急の移動自粛を都民に要請した。

 小池氏の発言に対し、新型コロナ対策を担当する西村康稔経済再生相は当初、「知事の責任で呼びかけをされるということだろう」と静観。だが、方針の食い違いで混乱が生じてきたことから、6日の報道番組で「相当感染が広がっているような印象を地方に与えている」と苦言。菅氏も7日の会見で「体調の悪い方などには移動は控えてほしいが、一律に移動自粛を要請する必要があるとは考えていない」と述べ、こうした見解を西村氏が小池氏に伝えたことを明らかにした。

 コロナ対策をめぐり、政府と都の間で食い違いが生じるのは初めてではない。4月には緊急事態宣言に伴う休業要請の対象範囲をめぐって対立し、都による対象範囲の公表が当初予定より3日遅れるなどの混乱を招いた。(菊地直己)