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 災害時の避難所で新型コロナウイルスの感染が広がるのを防ぐため、県は市町村向けに運営のためのガイドラインを作り、通知した。避難所内での密集を避けようと車中泊をする人が増えると想定し、そうした人たちの健康管理にも気を配るよう求めた。

 災害が起きると住民が一度に避難所に殺到し、密集、密閉、密接といった「3密」の状態が生まれやすくなる。これを避けるため、ガイドラインでは避難所の数を増やすよう求めている。あらかじめ指定した避難所以外に、自宅や親戚宅、ホテルなどが使えないかを検討するよう、市町村に促している。

 避難してくる住民に対しても、マスクや手指消毒用アルコールなど衛生用品の持参を周知するよう定める。さらに、避難所内では発熱患者と異常のない人の動線を分ける工夫も盛り込んだ。

 避難所の入り口の外に受付を設けて、検温や問診で避難者の健康状態を確認。症状がある人は専用スペースへと誘導する。避難所が学校であれば、教室などを活用。個室の確保が難しい場合は、高さ2メートルほどのパーテーションや簡易テントで空間を区切る。避難者が過ごす居住スペースと動線を分けるという。

 日々の管理にも気を配る。避難所内では、30分に1回以上の換気をし、避難者と運営スタッフの体調は毎日確認。車中泊をする避難者が増えると想定して、エコノミークラス症候群を予防するため、定期的な軽い運動や水分補給を呼びかけるよう求めた。

 避難所で感染が確認された場合は、保健所が医療機関や宿泊料用施設に誘導するとした。

 県は備蓄用のマスクや消毒液、非接触型の体温計のため約1140万円を確保。担当者は「命を守ることを最優先に安全な場所に避難して欲しい。その上で、避難所の感染症対策も心がけて」と呼びかける。(窪小谷菜月)

県がまとめた感染症対策の避難所運営ガイドライン

・親戚宅への避難など、指定避難所以外も検討するよう呼びかけ

・マスクや消毒用アルコールなどの持参を周知

・避難所の外に受付を設けて健康状態を確認

・体調不良者の専用スペースも設置

・居住スペースの間隔は1~2メートル、体調不良者と動線を分ける

・健康状態は毎日確認

・感染症の発生に備えて、避難者たちの名簿を作成