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 新型コロナウイルスの猛威は、春から夏にかけて各地の美術館で目玉になるはずだった大型企画を軒並み中止や延期に追い込んだ。そんななか、館の土台となる常設展示の強化に努める施設もある。兵庫県の姫路市立美術館がこのほどリニューアルオープンし、新たな見どころも加わった。華やかな特別展の陰に隠れがちな常設展示だが、収蔵品や展示環境の整備・充実をめざす地方美術館の、地道な取り組みをみた。

 姫路市立美術館の常設展示は、姫路城世界遺産登録を機に地元の収集家から寄贈された「國富奎三(くにとみけいぞう)コレクション」だ。コローやクールベら写実主義からモネやピサロ、シスレーといった印象派、強烈な個性を放つマティスらフォービスムにいたる作品群(30件約50点)から成り、常時30点ほどを並べている。

 20世紀初頭に造られた瀟洒(しょうしゃ)な赤れんが造りの同館は国登録有形文化財の歴史的建造物。それだけに老朽化も目立ち、2年かけて断続的に、空調の整備や防犯機能の強化、照明のLED化といった展示空間の環境改善を進めてきた。天井の色調もシックに塗り替え、落ち着いた雰囲気になった。

 この春にリニューアルオープンを予定していたが、新型コロナが直撃。臨時休館を余儀なくされ、再開は6月2日にずれ込んだが、二宮洋輔学芸員は「国宝級の作品も安全に公開するための第一歩を踏み出せた。作品にとっても鑑賞者にとっても、適切な環境が整ったと思う」と語る。

 寄贈から四半世紀たったコレク…

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