岐阜・飛騨川氾濫、浸水や土砂崩れ 2200人以上孤立

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 大雨が続いた岐阜県では、下呂市で飛驒川が氾濫(はんらん)し、住宅が浸水したり、あちこちの道路が冠水したりした。高山市では土砂崩れが起きるなど、県内各地で被害が出た。県によると、8日午前11時現在で下呂市、中津川市、高山市の全域と、関市、美濃市恵那市の一部地域に避難指示が出ている。

 岐阜県災害対策本部などによると、8日午前9時現在でけが人は確認されていないが、下呂市萩原町中呂の飛驒川左岸で氾濫が起きて計15戸が床上と床下浸水したほか、下流の白川町でも役場近くを流れる飛驒川の支流白川が越水して住宅街にあふれ出し、民家など数軒が床下浸水しているという。高山市滝町では住宅に土砂が流入した。

 同県災害情報集約センターによると、土砂崩れなどの影響で、高山市内の100世帯269人と下呂市の684世帯1943人が孤立。中部電力によると午前11時半現在、岐阜県内で2千戸以上が停電している。

 下呂市萩原町で中古自動車販売店を経営する男性(41)は「店の近くが浸水しているのを目撃した。従業員と手分けし、早朝から約40台の車を高台に避難させた。早く雨が収まってほしい」と疲れた様子で話した。下呂市萩原町北部の新聞販売所によると、配達中に4カ所で小さな土砂崩れを確認し、山側から激しく水が流れていたという。

 名古屋地方気象台によると、今後も雨は断続的に降り続き、8日午前6時から9日午前6時までに予想される24時間降水量は、岐阜県と愛知県で200ミリ、三重県で120ミリ。国土交通省中部地方整備局は「地盤が大量の水を含み、土砂災害や川の水位が上がる恐れがある。上流の雨が時間を経て下流部に影響する可能性もあり、警戒してほしい」と呼びかけている。

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