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 Q 大統領選の勝者はどうやって決まるの?

 A 米大統領選の大きな特徴は、直接選挙制ではなく、間接選挙制を採用していることだ。具体的には、各候補は有権者から直接得た得票数ではなく、人口などに応じて各州に配分された「大統領選挙人」の数を競う。

 選挙人は全米で計538人いるんだけど、重要なポイントはほぼ全州が、その州内で一票でも多くとった候補に選挙人をすべて与える「勝者総取り方式」を採用している点なんだ。例えば、ミシガン州でトランプ氏が1票でもバイデン氏を上回れば、同州の16人の選挙人は全て、トランプ氏が取る。

 Q 選挙人の獲得数と、全米の得票数の勝敗で食い違いもあるの?

 A その通り。2016年大統領選では、民主党のクリントン元国務長官が全米でトランプ氏よりも約300万票多かった。だけど、中西部の複数の州で、トランプ氏が小差ながらクリントン氏よりも得票が多かった結果、選挙人を306人獲得し、クリントン氏の232人を上回った。2000年の大統領選でも、同じような「逆転現象」が起きた。

 Q それなら全米で広くアピールするより、州単位の選挙戦が大事だね。

 A 全米50州のうち、共和党が強い州は「レッド・ステート(赤い州)」、民主党の強い州は「ブルー・ステート(青い州)」と言われている。大まかに言えば、内陸部は「レッド・ステート」、東西海岸部は「ブルー・ステート」が多い。これらの州の多くでは、過去の有権者の投票行動からどちらの党の候補が勝つのか、ほぼ確定している。

 そこで重要になるのが、共和党、民主党の支持層が拮抗(きっこう)し、どちらが勝つか予想するのが難しい州だ。勝敗を決めるから「激戦州」と呼ばれたり、大統領選によって結果が異なることから「スイング・ステート(変動する州)」と表現されたりするんだ。

 Q 今回はどこが注目されているの?

 A 特に関心を集めている激戦州は六つある。まず、中西部のミシガン(選挙人16)、ペンシルベニア(同20)、ウィスコンシン(同10)の3州がある。いずれも「ラストベルト(さびついた工業地帯)」にあり、16年の大統領選ではトランプ氏が白人労働者の支持を受けて、共和党候補としては1980年代以来初めて、勝利した。

 また、アリゾナ(同11)、フロリダ(同29)、ノースカロライナ(同15)の3州も重要だ。やはり、4年前はトランプ氏が獲得したが、若者の流入などもあり、バイデン氏が伸びる可能性もある。

 今回の大統領選は、現職のトランプ氏の4年間を問う「信任投票」の意味合いも高い。それだけに、トランプ氏にとってはこれらの州で4年前の再現をできるかがカギとなる。(ワシントン=園田耕司)