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 この夏、火星探査機が相次いで打ち上げられる。先陣を切るのはアラブ首長国連邦(UAE)の「HOPE」で、15日に鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケットで飛び立つ。米国や中国も打ち上げを予定しており、将来の有人探査を見据えて準備に余念がない。いつの日か、火星に人類が降り立つ日は来るのか。科学的にも、生命の存在が確認できるのではないかと注目されている。

 希望と名付けられたUAEのHOPEは、縦横2~3メートル、重さ1・5トンの中型の探査機。今月に打ち上げられた後、来年2月に火星を回る軌道に入る予定だ。

 赤外線や紫外線を撮影できるカメラを搭載し、着陸はせずに宇宙から火星大気の温度や水蒸気、ちりなどを計測する。開発したムハンマド・ビン・ラシード宇宙センターは「新たな発見によって私たちの限界を広げ、アラブの次世代を鼓舞する」と意気込む。

 地球のすぐ外側を回る火星は、氷や大気があり、古くから生命がいるのではないかと考えられてきた。米国や旧ソ連は1960年代から精力的に探査機を送り込んできた。

 しかし、月よりはるかに遠いため、多くの探査機の挑戦を阻んできた。旧ソ連とロシア、中国の計画はほとんど失敗。地球の3分の1とはいえ月の倍の重力があり、欧州の着陸機は通信が途絶した。日本が98年に打ち上げた「のぞみ」も故障し、火星周回軌道への投入を断念している。

 一方、火星探査を相次いで成功させているのが米航空宇宙局(NASA)だ。76年にバイキング1、2号を相次いで着陸させ、近年も2004年に着陸したオポチュニティー(機会)が一昨年の大嵐で通信途絶するまで設計寿命を超えて活躍。現在もキュリオシティ(好奇心)とインサイト(洞察力)が探査を続けている。インサイトは一時、地熱を測るセンサーを地中に埋め込めないトラブルがあったが、その後成功させた。

 さらに火星の土壌を地球に持ち帰ろうという世界初の計画にも挑む。今月打ち上げるパーサビアランス(忍耐)は軽自動車くらいある大型の探査車で、クレーター付近の土壌を採取して分析するほか、今後打ち上げられる別の探査機などを経由して地球へ持ち帰る予定だ。小型ヘリコプターも搭載していて、地球以外で初の飛行実証も目指す。将来的には探査車が入れないような深いクレーターや洞窟を調査したり、荷物を運んだりする計画だ。

 NASAジェット推進研究所で…

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