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 国連で核兵器禁止条約が採択されて3年となった7日、被爆者のサーロー節子さん(88)=カナダ在住=がオンラインで講演した。あと11カ国の批准で、条約が発効するために必要な50カ国に届くことについて「前に進めると信じている」と語った。

 講演は、条約の採択に尽力した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が主催した。サーローさんは広島への原爆投下で九死に一生を得た体験を語り、「原爆は我々の社会や心理、経済や政治といったあらゆる面でトラウマになった」と振り返った。

 サーローさんはまた、3年前の採択の瞬間については「広島で亡くなった人たちの姿が頭に浮かび、涙が止まらなかった」と回顧。条約がめざす核兵器廃絶の動きは「諦めない。私たちは、努力が結果につながることを知っているからだ」と話した。

 この日は太平洋の島国フィジーが新たに条約を批准し、批准国が39カ国となった。3年前の交渉会議で議長を務めたコスタリカのエレイン・ホワイト大使(当時)は記念式典で「核兵器の近代化への投資が増え、核拡散も進んでいる。新しい安全保障環境のために条約が必要だ」と話した。(ニューヨーク=藤原学思)