拡大する写真・図版飛驒川と白川の合流地点。左側の赤い流れが飛驒川で、右側が白っぽい流れが白川。バックウォーター現象が起こったとみられる=2020年7月8日午後1時58分、岐阜県白川町河岐、戸村登撮影

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 飛驒川が氾濫(はんらん)するなど、岐阜県を中心に大きな爪痕を残した8日の大雨。道路が寸断され、孤立した集落では停電や断水が続く。早朝の大雨特別警報で避難の判断を迫られるかたちとなった住民は、新型コロナウイルス感染が懸念されるなかでの避難という難しさにも直面した。

 飛驒川が氾濫した岐阜県下呂市萩原町中呂から約50キロ下流。飛驒川に白川が流れ込む同県白川町の合流点付近でも水があふれた。

 「大きな石が、川の中をゴロゴロ転がる音が聞こえた」。近くに住む渡辺靖代さん(44)は振り返る。8日午前7時ごろから30分ほど集中的に降った雨で、水かさが急上昇。めったに浸水しない町役場駐車場まで冠水した。

拡大する写真・図版白川沿いの町営駐車場も冠水した。一時はカーブミラーの部分まで水かさがあったという=2020年7月8日午後1時29分、岐阜県白川町河岐、戸村登撮影

 川沿いに住む今井義嗣さん(70)は「まさか、ここまで水がくるとは」。経営する時計店は1階が水浸しで、朝から掃き出し作業に。白川町消防団の今井鉄兵さん(43)によると、午前7時過ぎから、白川の流れが飛驒川との合流部から逆流した水に押し戻され、緩やかになったという。岐阜県可茂土木事務所は、飛驒川の水位が上がり、白川から水が流れ込めなくなる「バックウォーター現象」が起きたとみている。

拡大する写真・図版白川沿いの倉庫で泥水につかった倉庫を掃除する人たち=2020年7月8日午後2時15分、岐阜県白川町河岐、戸村登撮影

 同県八百津町では突風が発生。8日午前7時ごろ、自営業、長谷川和夫さん(73)宅の屋根を隣の神社の木が直撃した。「雷のような音が聞こえた」といい、2階部分の雨どいやベランダが壊れた。長谷川さんは「雨がまた強くならなければいいのですが」。

拡大する写真・図版岐阜県八百津町の南宮神社の境内では高さ約15メートルの木が倒れていた=2020年7月8日午後5時28分、岐阜県八百津町、藤田大道撮影

 愛知県豊橋市でも、「突風で家の屋根が飛んだ」などの通報が相次いだ。市などによると、住宅約10棟などに被害があり、長さ約2キロ、幅20~30メートルにわたる帯状に被害が集中していた。自宅の塀が倒れた女性(28)は「雨が降りつけて暗くなった後、家が揺れ、恐怖を感じた」と話した。(戸村登、高絢実、本井宏人)

拡大する写真・図版突風でなぎ倒されたトウモロコシ畑を調査する名古屋地方気象台の職員=愛知県豊橋市東大清水町

孤立の集落、観光客も避難

 岐阜県下呂市や高山市では、土砂崩れなどにより国道41号などの道路が寸断された。県によると、8日午後3時現在、両市など17地区で1586世帯、3984人が孤立している。

 下呂市小坂町湯屋の温泉旅館「ニコニコ荘」。建物に被害はないが、8日午前7時ごろから停電した。切り盛りする桃原美奈子さん(51)は「真っ暗でお風呂も使えない」とこぼす。

 2年前の台風21号では、停電…

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