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特別な夏 高3のいま

 新型コロナウイルスの影響で中止となった今夏の全国高校野球選手権岩手大会。開幕試合でアナウンスを担当する予定だったマネジャーたちも、球児たちと同様、悔しい思いをかみしめている。

 9日に予定されていた岩手大会の開幕試合で、アナウンスの大役を任されていたのは、大槌高のマネジャー芳賀未優(みゆう)さん(3年)と、平舘高の佐々木百峰(もね)さん(3年)の2人。

 「先輩が去年の開会式でアナウンスをしていて憧れた」と芳賀さん。2月の選考会に向け、家で発声練習を重ねた結果、開幕戦の担当に選ばれた。部活を見に来てくれた先輩からは、アナウンスが「良くなってるね」と声をかけてもらい、自信をつけた。

 そんな矢先の中止発表。開幕戦で成果を披露する機会は失われたが、代わりの独自大会では、例年なら担当できない自分のチームの試合でアナウンスができた。「最後にみんなの名前を呼べてよかった」。チームは初戦で昨夏準優勝の大船渡に敗れた。「マネジャーをやってきた3年間、みんなが野球する姿を見ることができた」と振り返る。

 佐々木さんの兄は平舘の野球部OB。佐々木さん自身ソフトボール選手だったが、兄の試合を見て平舘でマネジャーをすることに決めた。アナウンスの原稿はファイルに入れて持ち歩き、語尾や読み上げる速さ、話し方を練習した。

 昨年に先輩が引退し、マネジャーは一時、佐々木さん1人となったが、今春に1年生3人が入部してくれた。「開幕試合のアナウンスはできなくても、練習で培ったことを後輩に引き継げる。私の代わりにより良いアナウンスをしてほしい」と託した。(御船紗子)