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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、富士山頂にある旧富士山測候所での科学研究も危機に陥っている。施設を運営するNPO法人「富士山測候所を活用する会」(東京)が「狭い施設内で『3密』は避けられない」と今夏の活動を断念。運営資金となる利用料が入らなくなったためだ。同会では、クラウドファンディングで活動継続のための支援を呼びかけている。

 気象庁の富士山測候所は気象衛星の発達により、2004年に無人化された。だが、国内最高地点にある測候所は大気観測など様々な科学分野で有用として、研究者らを中心に「活用する会」が発足。07年から毎夏延べ400人を超す研究者や学生が利用してきた。

 温室効果ガスは継続的に観測。昨年は海洋汚染で問題になっているマイクロプラスチックが富士山の高度まで浮遊していることも観測した。アジア大陸から西風に乗ってくる大気汚染物の観測に、風下の富士山は絶好の立地になる。

 ハワイのマウナロア山など諸外国の山岳観測拠点は国などの公的機関が大半で富士山のように民間NPOが運営する施設は珍しい。それだけに資金難の問題はこれまでもつきまとってきた。施設の維持・改修や事務局運営など年間経費は約4500万円。寄付や個々の研究への助成金のほか、約2千万円は利用料収入でまかなってきた。

 だが、夏の短い期間に多くの研究グループが集まるため、3密状態が避けられない。会では登山道の閉鎖が決まる前に、活動中止を決断せざるを得なかった。

 利用料が入らないことで来年以…

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